Recreation
□夕日
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クリスさんをわたしは見えなくなるまで見送った。
最後に抱きしめられた温もりがまだ残っている。
クリスさんにもしもの事があったら
わたしはクリスさんを追って死んでしまうかもしれない。
でも昔、クリスさんに言われた事がある。
『もし、俺が死ぬ様な事があっても、紫蓮、お前は生きろ。紫蓮は生きて幸せになるんだ。お前が幸せなら、俺は何も怖くない』
わたしは涙を拭い、クリスさんのために生きよう。
いつ帰って来れるか分からないクリスさんを待つのは
ものすごく辛いけれど
わたしはクリスさんを待つ。
その日以降ーー。
わたしは眠れなかった。
広いベッドで眠る毎日。
いつも隣に居たクリスさんが居ない。
夜はまだ終わらない。
連日ニュースで流れる新たなバイオテロ。
わたしはテレビを見ない様にしていた。
見る程に辛くなってしまう。
クリスさんに会いたくなってしまう。