*蒼の夢*
□闇の中でまた会いましょう?
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「デットスパイク!」
女の隙をついて衝撃波を飛ばす。しかし彼女は──
「どこ狙ってんのかな?」
「何ッ!?」
衝撃波が彼女を襲わんとした時、その姿が幽体のように透けた。
「くそ!どうなってんだ!?」
「吃驚したでしょうラグナ。その顔、最高だわ」
攻撃をかわして再び実体に戻った彼女は、うっとりとした眼差しでラグナを捉えた。
「ん〜、でもやっぱり、賞金首の実力は伊達じゃなさそうねぇ。
…特別に、今日はこれで許してあげる。じゃあ帰るわ」
女は自分勝手にそう言って踵を返した。
「あぁ!?テメェ、人を散々追いかけ回しやがって、はいそうですかで済むと思ってんのか!」
突然気が変わったらしき女に対してラグナは怒りをぶつけるも、彼女は振り返り、笑うばかりだ。
「やあねぇ、そんなに吠えなくてもまた会えるわよ♪
今度はそうね、君が弟とドンパチしてる時にでも混ぜてもらうわ!」
その言葉を最後に、女は姿を消した。
「ッ!!二度と来んなクソ女ッ!」
もはや誰もいない薄闇の中で、ラグナの怒声が響き渡った。
→後書き