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□寒い日に
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珍しく、雪が夜の内に降り、朝には積もって、東京が銀世界に染まっていた。


俺は家の中でアイツが来るのを待っていた。


ピーンポーン


チャイムが鳴る音がする。
‥来たか。


チャイムが鳴ったことで俺は玄関へと足を運ぶ。
雪が降ったからか、この家が広いのか、歩くと冷える。


玄関へ行くと、戸を開け、俺の待っていたヤツと目が合う。

ふわりとした赤い髪の毛、チェリーの様なピアスを耳に付け、マフラーを巻いてそこににこやかな笑顔俺に向けている。

「やあ、承太郎。」
「ああ」
「寒いんだ。上がらせてもらって構わないかい?」

ソイツ───花京院はポケットに手を突っ込んでいた手を口の前に持って行き はぁ と あたため、白い息を洩らしながら お邪魔します と礼儀をしっかりしながら上がった。

俺と花京院は…‥まあ、そういう関係だ。

俺から一方的なスキンシップを取り、それに嫌がらない花京院に確信を覚え、…‥‥色々有り今に至る。

俺は花京院を引き連れ自室へ向かう。
今日は流石に寒いだろうと思い、こたつを出した。
‥アイツは寒がりだからな。

部屋へ招き入れると花京院は眼を見開いていた。
随分とそれが嬉しかったらしかった。

「承太郎‥これって」
「テメーの為だ。雪の中来たんだからな」

花京院は弾んだ声色で ありがとう と言うと、すっぽりとこたつの中に入った。
‥可愛いヤツだ。
俺もそれを見てこたつへ入った。
俺が入れるだけの大きさがあるそれは華奢な花京院の身体には少し大きく感じる。

「今日はここでゆっくりしろ」
「暖かい‥そうさせていただくよ」
「‥ああ」

そこまで会話すると、俺はゆっくりと目を閉じた。
暫くして俺が寝たと思ったのか花京院は俺の頭をそっと撫でてきた。
そして、さらりと睫毛を触っていた。

「僕の事を考えてくれる君が好きだなあ‥」

と、ぽつりと呟き、唇が触れるだけの軽いキスをした。
俺は何かが プツリ と切れる音がしてそっと離れた花京院の頭と顎を押さえ唇に俺の唇を重ねた。

「んっ‥」

噛み付く様なキスをした後、手を離した。
既に花京院の息は上がっていて少し潤んだ瞳で俺を見つめた。

「お‥起きていたのかい?」
「…ああ」

酷く照れた様子だった花京院は俺から目を逸らし、腕で口を覆っていた。

俺は限界だった。

花京院をこたつから引きずり出し、姫抱きしながらベットへと運んだ。
そのまま自分も倒れこみ、花京院を押し倒した。

「え‥?今日はゆっくりするって…」

花京院は照れているような焦っているような、そんな表情をしていた。

「テメーが悪ぃんだ。我慢出来ねぇ」

俺がそう言うと両手で顔を隠した。
耳まで赤らんでやがる。


「承太郎の……馬鹿野郎!!」


花京院はそこまで言うと俺にキスをして来た。




fin


初めてちょっとそういうところまで持っていったので私が死にそうです!!!!!!
みなさん、どんな気持ちで書いているのでしょうか。。(˘ω˘ )

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