★コアラの部屋

□切に願う幸せ
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いつからだろう。

気がつくと目で追っていた。

優しく微笑まれると、体中が熱くなって、胸の奥がざわついた。

その声で名前を呼ばれると、嬉しく感じていた。


ミヤギとの遠征から戻ったアラシヤマは、コージに会いたいと思っていたが、

性格上用事もないのに会いに行く等という行為ができるはずもなかった。

それに、まだ自分の中でコージに対する答えを出し切れていなかった。


「シンタローへの報告も無事済んだし、任務完了だべっ!」

「そうどすなぁ。思ったより早く片付いたさかい、シンタローはんも満足そうどしたなぁ」

そんな話をしていると、総帥室へと続く廊下の先から

見覚えのある大柄な人影がこちらへと近づいてきた。

「なんじゃい、ぬしらじゃったんか」

「コージもシンタローとこに呼ばれて来たんだべか?」

「ほうじゃ。ぬし達は報告に行ってたんか?」

「そうだべ!任務が早く完了したから、今シンタロー機嫌いいべ!」

「ほうか!ぬし達のおかげじゃのう。早く終わらせるとは、さすがじゃのう!」

コージはアラシヤマに向けて笑みを浮かべた。

短い会話を終わらせると、コージは総帥室へ、

ミヤギとアラシヤマは自分達の寮棟へと向かってまた歩き出した。
 
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