★コアラの部屋
□優しい木漏れ日
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翌日。
二人は予定時刻通りにR国に降り立つと、先に入っていた部隊と合流し、
さまざまな作戦の指示を出したりと、忙しく働いていた。
夜、他の団員が寝静まった頃、アラシヤマとミヤギは作戦室に籠っていた。
地図を見ながら、陣の配置とメンバーを決めていた。
「ミヤギはん、こないな配置はどないでっしゃろ?」
「見せるべ。おお、いいでねーか。あっ、B隊のこいつは射撃が苦手だったべ?
D隊のこいつと入れ替えた方がいいんでねぇか?」
「ああ、確かにそうどすなぁ。他はあります?」
「いんや、後はアラシヤマのこれでおらはいいべ」
アラシヤマは、仕事中のミヤギを見つめていた。
普段はまったく思わないが、任務に就いている時のミヤギはいい顔をしていると。
「なんだべ、アラシヤマ。おら何かついてるべか?」
「なんでもないどす」
もっとも、普段はどれだけ綺麗な顔をしていても、所詮顔だけの人なので、決して褒めたりはしないのだが。
「うわっ、もうこげな時間だべ!アラシヤマもさっさと寝るべ。明日の任務にこたえるべよ」
「ふん、わてはあんさんと違いますよって、睡眠時間が少なくても任務に支障はきたしまへんわ」
「ほれ、さっさと寝るべ!」
ミヤギはアラシヤマの嫌味など気にする様子もなく、自分のテントへと戻っていった。
アラシヤマもまた、自分のテントへ戻る為、作戦室を出た。