Middle & Short
□雨が降るとき
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車で連れて来られたその場所も、超が付くほどの有名ホテルだった
今までのエスコートといい、その上社長さんだとしたらもう何をされても驚きはしないけれど、それでもやっぱり、ただ一夜をともにしようという平凡な女には過ぎたものだと思う
どうしたらいいのかと、少し戸惑いながらもドフラミンゴさんに案内されたのは最上階のスウィートルーム
思わず「すごい…」と呟いてしまうほど中の装飾品はどれも輝いていて、立派そうなものばかり
大きな一面ガラス張りの窓から見える夜景は赤や黄色、青などの色とりどりの光の粒で埋め尽くされ、今までに見たことがないほど見事だった
後ろを振り返れば、優しそうに微笑むドフラミンゴさんがわたしの方を見ていた
歳も気にせず子供の様にはしゃいでしまったのが少し恥ずかしくて、顔を俯けて「連れて来てくれてありがとうございます。とっても素敵です…。」とお礼を言う
すると、ドフラミンゴさんが近くに寄って来て、わたしの顎を掴み、顔を持ち上げる
サングラス越しでも目が合っているのが分かって、意外と近い顔の距離に耐えられず、視線を逸らそうとするも、ドフラミンゴさんの「紗良チャン。」という低く囁くような声に敵わず、見つめ合った
ドフラミンゴさんは「フフフ…」と笑ったあと、「そういうことは目を見て言えよ」なんて言う
だから、その通りに「ありがとうございます。」と言おうとしたのに、ドフラミンゴさんは開いたわたしの唇に優しくキスをした
優しく触れ合っただけで離れたそのキスのあとに、ドフラミンゴさんはわたしをぎゅっと抱きしめて、耳元で「こうしてみたかった。」なんて囁いた
それがちょっと嬉しくて、わたしもドフラミンゴさんの背中に腕を回して力を込める
「んっ……」
そのまま自然に合わさった唇は段々と激しさを増し、何度も角度を変えて、くっついては離れてとお互いの唇を味わうように重ねる
しばらくしてから、そっと口を開いてみたら待っていたかのようにドフラミンゴさんの舌がわたしの口の中へと入ってくる
それは歯列をなぞったり、わたしの舌を追いかけるように絡め取ったりと攻め立てて、わたしは息をするのが精いっぱいだった
「はっ…っ……」
荒々しくでもどこか甘くとろけるようなキスから解放されたとき、わたしは初めてキスをしたかの様に顔を真っ赤にさせて息を整えていた
「可愛いな。」
ドフラミンゴさんはそう呟くと、今にも腰が抜けそうなわたしを軽く抱き上げてベッドの方へと歩いていく
ふわりと下ろされたベッドはすごく柔らかくてそれを楽しむ様にうつ伏せに寝っ転がる
子供みたいに足をバタバタさせて遊んでいるとピンクの上着とシャツを脱ぎ捨てたドフラミンゴさんが後ろから覆いかぶさって来た
そのまま腕を前に回されて抱きしめられるような形になると、ドフラミンゴさんの声が耳元で聞こえた
「ほら、紗良チャンも脱げよ。」
その言葉に反応する余裕もなく、ドフラミンゴさんの腕がわたしの洋服の中へと滑りこみ、あっという間に上の洋服が脱がさす
今になって少し恥ずかしくなって、ぎゅっと体を丸めたら「フフフ…」と楽しそうに笑われた
晒された肌を上を骨ばった男らしい手が這いまわる
わたしの体温より少し冷たいその手は優しくて気持ちいい
「俺の方向いてくれねェのか。」
うつ伏せで抱えられるようにしてドフラミンゴさんの手の感触を楽しんでいたら少し拗ねたような声で言われた
正直、顔を合わせるのはちょっと恥ずかしい
けれど、ずっと後ろ向きというわけにもいかないので覚悟を決めてゆっくりと体の向きをドフラミンゴさんの方へと向ける
顔が正面を向いたと同時に口づけをされ、わたしもそれを受け入れる様にドフラミンゴさんの首に腕を回した
ドフラミンゴさんの手は変わらず滑るようにわたしの肌に触れ、ブラを外し、胸の突起に触れた
「んぁっ…!!」
合わさってた唇が離れて、わたしの口から甘い声が思わず出る
それが良かったのかドフラミンゴさんは胸を中心に攻め立てる
少し冷たい指が触れるだけでわたしはビクリと体を揺らし、少し強く押されたり摘ままれるだけで声を上げる
「フフフ…そんなに好きか、ここ。」
そう言ってドフラミンゴさんは片方の突起とクリッと摘まみ、もう一方を口に含んだ
「ああぁっ…」
そんな刺激に耐えられず、わたしは背中を反らすようにビクリと震えた
時折、ドフラミンゴさんは口に含んだ突起に歯を立てて途切れることなく甘い刺激をわたしに送り続ける
それに身を任せていると、いつの間にか穿いていたいたはずのスカートが脱がされ、身にまとっているのは下着だけだった
きゅんと疼く下腹部に太腿を擦るように合わせれば、それに気づいたドフラミンゴさんが邪魔をするようにわたしの足の間へと割って入って来た
「フッフッ、もうグチョグチョじゃねぇか。」
そう言って、下着の意味を失くした布の上から指を滑らせる
「ぅんっ……も、もっと…」
触れた指にきゅんと下腹部が疼き、恥じらいもなく、ただ満たしてほしい欲求でドフラミンゴさんに縋りつく
そんなおねだりに気分を良くしたドフラミンゴさんは口元に大きく弧を描いて、下着の中に指を滑り込ませる
「はあぁっ!……っ」
二本の指の侵入を簡単に許したわたしの中はもう逃がさないかのようにドフラミンゴさんの指を締め付ける
「すげェ締まってんな。そんなに欲しかったのかよ。」
その言葉に思わず「…う、うん……」と頷いてしまう
すると楽しそうに中で指をバラバラと動かしていたドフラミンゴさんは「フッフッフ…」と笑い出して、中に埋めた指の速さを速めた
「あっ…んぅ、も…もう……」
「イキそうか?」
その質問に答えることができず、ただただ首を縦に振る
すると、ドフラミンゴさんは「イっていいぞ。」と笑いながらわたしのイイところを責め、その上、秘部の突起を擦るように触れた
「んぁっ!!はああああぁっ」
その刺激に耐えられず、わたしは背を反らしながら達した
イッたばかりの気怠さを感じながらも目の前にいるドフラミンゴさんを見上げる
絶頂の余韻に浸るわたしとは逆に欲を出すどころか高まっているドフラミンゴさんはすごく色気があって、イッたばかりだというのにドフラミンゴさんと目が合った瞬間にわたしのソコはまた疼きだした
「フフフッ、いい顔すんじゃねぇか。そろそろ俺も限界だ。」
そう言ってドフラミンゴさんはわたしの中から指を抜き出して自分のズボンを脱ぎ捨てた
ドフラミンゴさんの顔を、身体を見るだけで触れられていない秘部から愛液が溢れるのがわかる
早くドフラミンゴさんが欲しい、そう自分の身体が言っている
ドフラミンゴさんも限界だと言っていた
はずなのに、まだ宛がうこともせず、ただ手のひらをわたしの身体に這わせていた
先程までわたしの体温より低かったドフラミンゴさんの手のひらは欲情してか熱くなり、わたしの身体に触れる度にわたしは甘い声を漏らす
「っはぁ…」
焦らさないで早くっ…
そんな思いを込めてドフラミンゴさんを見上げると、ドフラミンゴさんは口元を釣り上げた
「フフフフ…そんな目で見て焦らしてくれるな。俺も限界と言っただろう?」
そう言ってドフラミンゴさんはしっかりと勃ちあがったソレをわたしの秘部に当てた
けれど、それ以上動くことはなく、焦らしているのはそっちの方なのに、とそんなこと思いながらわたしは腰を動かして秘部とドフラミンゴさんのソレを擦り合わせた
「フフフッ、紗良チャンも随分と限界そうだ。俺も積極的なのは嫌いじゃねぇ、が、本当に俺が欲しいなら言葉が足りないんじゃねぇか?可愛くおねだりしてみろよ。どこに、誰の、何が欲しい?」
わたしを見下ろすドフラミンゴさんはとても楽しそうで、低くい声でまるで誘導するように囁かれたその言葉にわたしは答えた
「も……もうダメッ…んっ、わたしの中にっ……ドフラミンゴさんのが、欲しいっ……!!挿れてくださいっ……っ」
わたしの瞳からは涙が零れ落ち、ドフラミンゴさんをもっと感じようと両手をドフラミンゴさんの首の方へと差し出す
「フフフ…合格だ。俺も限界なんで止められねぇからな。」
そう言って笑うと、ドフラミンゴさんは一気にソレをわたしの中を貫くように挿れた
「ひゃぁっ…っはぁん、……んぅ…」
待ち望んでいたモノにわたしの下腹部がきゅんと締め付けたのが分かった
「ったく、最高だよ、紗良チャンは。すべてが俺を煽る。」
そう言って、すべて入ったソレをゆっくりとドフラミンゴさんは動かし始めた
「っはぁ……ドフラ、ミンゴさんっ……」
「あぁ?」
「……気持ち、いい…です」
浅い呼吸を繰り返しながらそれだけを伝えると、わたしの中でドフラミンゴさんのが大きくなったのが分かった
「ひぃっ…っゃ」
「フフフ…そうか、そりゃ良かった。俺も、丁度同じこと思ってたところだからなァ」
そう呟くと、ドフラミンゴさんは律動を速めた
わたしの秘部からは愛液が止まらず、グチュッグチュッという水音が部屋に響き渡る
「はぁっ…!!っん、イ…イキそうっ……!!」
「っ……」
「んぁっ、ひゃぁ…あああああああっ!!」
そのままわたしは背中を反らして絶頂に達し、その後ドフラミンゴさんも一瞬顔をしかめた後、わたしの中からソレを抜いて精液をわたしの腹部にぶちまけた
息を整えながらドフラミンゴさんの顔を見ると、優しく微笑んでいた
その顔を見るとわたしの心臓がぎゅっと締め付けられて、自然にわたしの頬も緩まる
あぁ、わたしはこの人のことが好きなんだ
そんな気持ちが心を占めて、目の前にいるドフラミンゴさんがとても愛おしく見える
もっとお話ししたい、もっとドフラミンゴさんのことを知りたい
そう思うのに、わたしの瞼はだんだんと重くなり、ドフラミンゴさんに包まれながらわたしは眠りについた
しばらくして、窓から差し込む朝日と優しく髪に触れる指先にぼんやりと意識を起こす
そのままゆっくり目を開けると、そこには片腕に頭を預けたままわたしを見ているドフラミンゴさんと目が合った
「起こしたか?」
そう呟く声はドフラミンゴさんも寝起きだったのか少し掠れていた
出会って二回、ドフラミンゴさんがそんな人ではないとは思っていても目が覚めたらもう姿はないんじゃないか、そんな不安が少しだけあった
けれど、やっぱりドフラミンゴさんは目の前にいて、すごく優しそうな顔をしてわたしの方を見つめてる
そんな顔を見ると、昨夜自覚したばかりの"好き"という気持ちがドクンと心臓を大きく動かす
「おはようございます……」
目の前に広がる鍛え抜かれた体に昨夜の情事を思い出す
今更ながらも色々と恥ずかしいことをした、と布団を手繰り寄せて自分の顔を隠そうとした
けれど、それはわたしの腰に腕を回し、抱き寄せるドフラミンゴさんに阻止されてしまった
「フフフッ、逃げんじゃねぇよ。聞きたいことがあんだ。」
ドフラミンゴさんはそう言ってわたしの顔を持ち上げて目線を合わせる
「順番が多少逆になっちまったが……、俺と付き合う気はあるか、紗良?」
そう低く甘く囁かれた言葉に、わたしは言葉を返すことができなかった
その代わり、嬉しさから涙を流し、言葉の代わりに精いっぱいの愛を込めてキスをした