Short story
□Secret garden
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君との出会いは鮮やかな春
僕は黒田と他の友達とで昼休みのグランドでドッチボールをしていた時だった…
自転車以外のスポーツが苦手な僕は勿論外野で,仲間内野の黒田は敵側内野にボールを投げ攻撃した
敵側は上手くボールを避け外野に飛んで来た
僕が捕れる訳もなくボールはグランド脇の花壇の方へ行ってしまった
「塔一郎!!ボールちゃんと捕れよ」
黒田にヤジを飛ばされたが僕は気にせずボールを探した
ガサガサ
「あれ?確かこっちに行ったはずなんだけどな…」
「あった!!」
僕はボールを取ろうとした瞬間誰かの手と重なった
「アブッ!ごめんなさい!」
『私こそごめんなさい』
僕は驚き手を放した
他のクラスであろう君はボールを掴み僕に渡した
「ありがとう…でも,花壇がメチャクチャになってしまったね」
『えぇ,でもまた手入れすれば良いから…』
君は少し悲しそうに眉をひそめると優しく微笑んだ
それが君との出会い…
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