鬼の護りし鬼 〜過去篇〜

□*序章* 全てを壊せ
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『敵を討て』


胸の奥で響く声。


ああ、討つさ…。


俺から、俺らからあの人を奪った。


奴らを…、


奴らは……奴らだけは、


――――……許さねェ。




『鬼を消滅して、鬼を…   』


胸の奥から聞こえる声。


ああ、滅するさ…。


てめェを、てめェらを縛りつける。


アイツを…、


アイツは……アイツだけは、


――――……消さなきゃなんねェ。




『全てを壊せ』


止まぬ唸りが、彼を覆い尽くす。




フッ、壊すさ…。



「全てぶっ壊してやらァ」



『*第壱幕* 月下の下へ』へ・・・



 

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