★素顔のままで★

□02_副隊長の彼
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「「「「かんぱ〜〜い」」」」


長期の現世任務から帰って来た流花の歓迎と昇進を祝って恋次達がいつも使う居酒屋にいつもと変わらないメンバーが集まっていた


ちなみに、流花の所属する11番隊では一昨日流花の歓迎という名目のただの飲み会が終わったばかり


今日はつい先日流花に会って、流花を気に入った修兵が恋次を巻き込んで飲み会を開いたのだった


なのに、流花の周りには人が集まり修兵は近づけない・・・



次第に機嫌の悪くなる修兵の隣にいる恋次は居心地が悪くなる一方だ


仕方がない・・・

と溜息を吐きながらも・・・



「お〜〜い。流花〜」

「は〜〜〜い」


恋次が呼ぶと笑顔で返事をしながら恋次の隣に座ろうとする流花


それを、恋次は気を使い・・・


「ほら、こっちに座れよ」


自分と修兵の間に座らせる


その瞬間、修兵の目が輝いた



「流花ちゃん、何か食べるか?あ、酒は?大丈夫?」


「あ、檜佐木副隊長、ありがとうございます。でも、自分で頼むから大丈夫ですよ〜」

副隊長にそんな事させられません〜と流花は遠慮するが


「いいから、今日は主役だろ?」


あまりに嬉しそうに流花に話しかける修兵に若干引き気味の恋次だが、気を取り直して


「そういや、流花、四席になったんだろ?すげーな」



そう、恋次に会った次の日に受けた昇進試験という名の試合で勝ち続け下位席官から四席へと大幅昇進となった



「マジか・・・」


修兵も驚くはずだ


十一番隊は生粋の戦闘部隊


各隊でそれぞれ特色があるが十一番隊は戦う事だけに長けている


その隊の純粋な力比べで勝ち続けて十一番隊で4番目


かなりの実力を持っている事は簡単に予想できた



「へへへっ、強くなったでしょっ。あっ、恋次先輩、今度稽古つけて下さいねっ。昔みたいに♪」



少し酔ってきたのか、頬を赤くしながら笑う様子はまだ幼さが残っている


その様子を可愛いっと思いながら修兵は自分も・・・と


「流花ちゃん、俺もっ、いつでも声掛けてくれれば相手になるよっ(稽古以外もっ)」


若干やましい気持ちが見え隠れする修兵だが、そんな修兵の下心には気づかず、流花は素直に・・・




「ほんとですかっ!!!やった!約束ですよっ」


他隊の副隊長に稽古をつけてもらえるなんて滅多にない貴重な事だ


恋次の場合は学生時代から先輩であるし、恋次自身も六番隊に行った後も十一番隊に出入りしているから稽古も付けてもらえやすい

でも、それは稀な事


そんな中、恋次よりも先輩で九番隊の副隊長が稽古を付けてくれるというのだ



強くなりたいと願っている流花にとっては何よりも嬉しい事だった



今日一番の笑顔を見せた流花だった






特別人見知りではないが、それでもさすがに他隊の副隊長に馴れ馴れしく出来なくて恋次や桃達に比べて修兵には少し距離を取っていた流花だったがこの事を機に修兵に気を許し始めていた



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