★恋の炎に身を焦がす★【完結】

□02_秘めた力
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冬獅郎side

「日番谷くーん。終わったー?」


「・・・雛森、何度も言わせんな。日番谷隊長だ」

つい最近もこの会話をしたような気がするな


「あっ、隊長、今日も行くんですかぁ〜?」

「今日は煉ちゃんに私が使ってた本とか持って行くんですよ〜」

なるほどと頷き、松本が雛森に

「じゃあ、これも一緒に持って行ってもらっていい?私は今日用事があってね」

そう言って2人分の文房具を雛森に渡した


「水花の分まで悪いな」

「何言ってんですか〜。水花ちゃんも私にとっては妹みたいなもんですからね〜。煉ちゃんもほおっておけないですしね〜」



つい先週、妹に会いに行くと友達を紹介された

柘榴石のように綺麗な緋色の眼をした少女


そして・・・


その少女

煉は霊力を持っていた

それもかなりの力を持っている

オレはもちろん、松本や雛森も気づいたようで・・・

考えた結果、早い段階で真央霊術院に入学させて霊力の使い方を覚えさせた方が本人の為だという結果になった

霊力が高ければ高いほど虚に狙われやすくもなるし、話しを聞けば今までも何度か虚に襲われているようだった

煉の安全の為にも時間的には厳しいかもしれないが半年後の入学試験を受けさせる事にした

妹も多少なりとも霊力を持っているためいずれ入学させようと思っていた為、少しずつ勉強させていた。

少し早いがいい機会だから一緒に試験を受ける事になった


雛森が昔使っていた本を煉に譲ってくれるという事で今日一緒に会いに行く



「今日は煉ちゃんがお話し出来たら良いなぁ〜〜」


そう、煉は人見知りが激しいようで水花の後ろに隠れて雛森や松本とは話そうとしなかった

「日番谷くんだけズルいよね〜」

そう言われてもな・・・


どうやら水花の兄という立場のせいか、水花と似ているからなのか
(正確にはオレに水花が似てるんだけどな)


口数は少ないが、オレが話しかけるとちゃんと返事が返って来る


「あまり無理して話しかけんなよ。完全に怯えてただろ(特に松本にな・・・)」


「え〜、分かったるけどさぁ〜、私も仲良くなりたいんだもん。少し俯きがちだから分かり辛いけど、すっごい綺麗な子だよね〜。煉ちゃんって」

確かにな

あの綺麗な緋色の眼はもちろんだが、白い肌に絹糸のように綺麗な黒髪

少し長めの前髪で目を隠し、下を向いている事が多いためよく見ないと分からないが綺麗な顔立ちをしているのは確かだ





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