★恋の炎に身を焦がす★【完結】

□03_煌めき
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煉side


私の世界が変わった


水花に会ってモノクロだった私の世界に色が付いた


そして、シロちゃん達に出逢ってから私の世界はキラキラした

シロちゃんやモモちゃん、ランちゃんが時々勉強を教えてくれた

読まなくなった本を沢山くれた

文字を覚えた私は新しい事を覚えていくのが楽しくて楽しくて仕方がなかった

私の知らない事を沢山知っているシロちゃん達と話す事が楽しくて仕方がなかった

私が新しい事を覚えるとシロちゃん達は褒めてくれる

もっと・・・もっと・・・と寝る間も惜しんで本を読んだ



今日はモモちゃんが休みだからいつもよりも早い時間から来てくれるって言ってたな

既に今までもらった本は全部読んでしまった

早く次のが読みたくて急いで水花の家に行くと知らない人の霊圧を2つ感じた


私がいつも感じていた気配は霊圧だとモモちゃんが教えてくれた

1人1人違うものだから人の特定が出来るのだと


水花の家から感じる霊圧はモモちゃんと誰だろう?

知らない人は苦手・・・


普段は勝手に入る水花の家だけど、こっそりと水花の家を覗いてみる


お祖母ちゃんと、水花、モモちゃんと・・・

大きな男の人2人

こっそり覗いていると・・・


「ん?誰だい?」

男の人が1人振り返った

それと同時にもう一人の男の人も私を振り返った

「煉ちゃん、大丈夫だよ。おいで〜」

モモちゃんに声を掛けられて急いでモモちゃんの背中に隠れた

「雛森くん、彼女が?」

「何で雛森の後ろに隠れてんだ?」

「ちょっと人見知りさんなんだよ〜。煉ちゃん、大丈夫だよ」

モモちゃんが頭を撫でてくれるけど、怖くて2人を見れない

「煉〜、2人ともね、モモちゃんのお友達なんだよ〜。ねぇ、イッくん、レンくん♪」

どうやら水花も2人の事を知っているらしい

「あぁ、僕は吉良イズルです。煉ちゃんだね?」

握手を求められる

戸惑っているとモモちゃんが

「煉ちゃん、吉良くんが本を沢山持って来てくれたんだよ〜」

モモちゃんが指をさした方を見ると、読んだ事がない本が沢山だった

「本っ!!!」

やったー♪

「・・・ありがと・・・イッくん?」

「(かっ可愛いっ!)どういたしまして」

イッくんは優しそうに笑ってくれた


「ずりーな。吉良。煉、阿散井恋次だ」

大きくて、顔に沢山模様がある人だった

そして・・・


「・・・緋い」

そう、髪と目が赤い

「ん?あぁ、そうだなっ。一緒だな」

そう言って明るく笑った

「煉、甘い物好きか?」

「うん」

じゃあ、と出してきたのは魚の形をした何か

「ほら、たい焼きだ。美味いぞ?」

「なに?これ・・・」

初めて見る物だ

「たい焼き初めてか?食べてみろ。美味いぞっ!」

頭を尻尾のどっちから食べたら良いのか分からなかったけど、思い切って頭を齧ると


「美味しいっ!」

「だろっ!?」

私と同じ緋い目が嬉しそう

この人も怖くない人だ・・・


「ありがとう。レンくんっ」

「(可愛いなっ!)おぅ、沢山食えよ」




それから・・・

レンくんにもらったたい焼きを食べながら、イッくんにもらった本を読んだ




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