★恋の炎に身を焦がす★【完結】

□08_縋るのは
1ページ/2ページ

恋次side


「すみませんでしたっ!!!」


俺と隊長に土下座をしそうな勢いで頭を下げる理吉


「頭を上げろよ、理吉。お前だって怪我してんだ。無理すんな」

「でもっ!!俺たちは院生を守る立場だったのにっ!!!急な巨大虚の出現に混乱して・・・」

何も出来なかったと悔しそうに俯く理吉


「まぁ、結果的には院生に負傷者はいなかったわけだしな・・・」


何より俺たちが到着した時でさえまだ多くの巨大虚が残っていた

それでも理吉の報告では最初はもっといた事を考えると正直、平隊士のこいつらじゃ1体倒すのも厳しいくらいだ


院生も含め誰一人死ななかったのが奇跡だと思う


それが分かっているから普段は厳しい朽木隊長ですら何も言わない


「だけどっ・・・煉ちゃんがっ!!」


俺たちが着いた時、ホッとしたのか意識を失った煉


「煉も見た感じケガはなかったし、今は卯ノ花隊長が診察してくださってるんだ。大丈夫だ。お前もまだ治療の途中だろ?行って来いよ」


でもっ・・・とまだごねる理吉に副隊長命令だと言うと渋々診察室へと理吉は戻って行った


その後すぐに・・・




「水花っ!!!」

「お兄ちゃんっ!!」


煉を霊術院ではなく四番隊での治療が出来るように朽木隊長が取り計らってくれた後、すぐに日番谷隊長と乱菊さんに連絡を取った


その時煉から離れたがらない水花の事を朽木隊長に説明すると日番谷隊長の妹という事もありすぐに瀞霊廷へ入る事が許可され一緒に4番隊の診察室前で待っていた所に日番谷隊長が到着し、水花は飛びついた


そりゃそうだよな〜


まだ入学したばかりの1年生だ


怖かっただろうな・・・


その気持ちは良く分かる


煉もケガはないって卯ノ花隊長も言っていたけど、大丈夫だろうか・・・




「朽木、阿散井、礼を言う」


日番谷隊長が頭を下げた


その姿に俺も驚いたが、隣の隊長を見ると分かりずらいけど、すっげ驚いてるよな(笑)



「で、煉は?まだ治療中なの?」

乱菊さんは一番気になっている事を聞いてきた


「見た感じケガはないらしいっすけど、まだ目を覚まさないんすよ。卯ノ花隊長が言うには、自分で扱いきれない量の霊圧を急に使ったせいかもしれないという事なんで、まだ調べてもらってる最中っす」


「そう・・・」


乱菊さんも煉の事を妹のように可愛がっている

心配で仕方がないんだろうな・・・




「・・・あの娘、何者だ?隊士の報告によると負傷した隊士の治療をし、高等鬼道を詠唱破棄し、その上、始解をした」

朽木隊長がそう告げると、日番谷隊長も乱菊さんも驚いたと同時に複雑な表情をした・・・


何でだ?


どうかしたのか2人に聞こうとしたけど・・・




「水無月煉さんが目を覚ましましたよ」

診察室から卯ノ花隊長が出て来てそう伝えると・・・




「煉っ!!!!」


一目散に走って診察室へと入っていたのは水花だった



_
次へ
前の章へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ