★陽だまりの中で★【完結】
□17_好きや
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真子が救援に駆け付ければ確かに今回の討伐人員にはかなり厳しい虚の数、そして質
その中でも死人が出ていない事に真子は安堵した
他の隊士に不安を与えないようにいつものように軽い口調で虚を討伐しようとしたところに四番隊の星が他の隊士の治療で奥に1人で向かった事を知った真子
一瞬・・・一瞬だけ・・・
直ぐに星の元へ・・・
そう思った真子はすぐに思い直す
自分がこの場を離れて良い状況ではない
自分が今この場を離れて桃に任せるにも虚の数が質を考えると厳しい
となると・・・
「のんびりしとる暇ないやないか」
桃や他の隊士が驚く中、すごい速さで虚を討伐していく真子
あらかた片付いた所で桃に事後処理を任せ急いで星の元へ向かった真子が見たのは虚閃を放ったギリアンを倒した星
そして、直後崩れ落ちそうになった星を支えた
「遅うなってすまん・・・」
もう少し早く自分がこの場に着いていれば・・・
こんな無茶を星にさせる必要がなかったのに・・・と
星の腰を支える真子の腕に力が入った
「平子隊長?」
どうしたんだろ?と名を呼ぶが返事がなく、その表情は苦し気な・・・悲しげな顔をしている
「平子隊長」
何かを察した星は優しく真子の名を呼ぶ
それでも真子の表情は晴れない
そんな真子を見て星は・・・
「・・・・・・・・・・・・なにしてんねん」
「ん〜〜〜?思ったよりも平子隊長の顔って伸びますね〜〜〜(笑)」
ケラケラと笑う星
何を思ったか星は真子の頬を摘み伸ばした
痛いやん・・・と表情を崩した真子を見て星は・・・
「平子隊長、ありがとうございます」
来てくれて・・・と
「間に合ってへんやん」
そう言って再び表情が暗くなった真子
「そんな事ないですよ。平子隊長が来ているのは分かったから私は彼らよりこっちを優先出来ました。もう少し遅れていればここにいる3人が今生きていませんよ」
優しく微笑んで星は続ける
「平子隊長ならすぐに終わらせてこちらに来てくれるって分かっていたから私は少し無茶しましたよ?あのギリアンが1体じゃなければ私の残りの霊力じゃ無理でしたしね〜」
だから・・・と
自分が摘まんで少し赤くなった真子の頬を両手で包み・・・
「ありがとうございました」
そんな星を見て真子は・・・
「はぁぁぁぁぁぁ〜〜」
大きな溜息を吐く
星に励まされる自分が情けなくなった
でも・・・
「ホンマに・・・星はいい女やな」
そう言った真子の言葉に星は
「よく言われます〜」
冗談っぽく軽く返したが・・・
「好きや」
・・・・・・・・・・・・・・・・
「え?」
「星が好きや」
その言葉には何も返せなかった
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