★素顔のままで★

□03_理想の男性
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ヒロインside



「お疲れ様で〜す。十一番隊の文月でっす。れん・・・阿散井副隊長いらっしゃいますかぁ〜?」

書類を届けに六番隊にやって来た


今までも何度か来ているから六番隊の人達もいつものように恋次先輩の所へと案内してくれる


「おっ、流花、書類か?確認するからそこに座って待ってろ」


恋次先輩の執務室で理吉さんが出してくれたお茶を飲みながら待つ


あの恋次先輩が真面目に仕事をしてる・・・


十一番隊にいた時は隊長や一角さんと同じように書類なんて後回しだったのになぁ



じーっと恋次先輩が書類を確認するのを眺めていると・・・


「流花、見すぎた(笑)どうした?」


私の視線が気になったらしい(笑)


「ん〜、恋次先輩が真面目に仕事してるなぁ〜と思って♪」


「・・・まぁ、十一番隊にいた時みたいにはいかないからなぁ〜」


朽木隊長が怖いし・・・と笑う恋次先輩


副隊長になると強ければ良いっていう問題じゃないんだろうな



「よし、書類は全部問題ないな。流花が帰って来てから書類が十一番隊で止まらなくなったから助かる」


ほんと、書類の溜まり具合は凄かった・・・



こっちに戻って来てから数カ月経つけど、やっと最近溜まっていた分が無くなった


「ホント、大変だったんですよ〜〜」


だろうな・・・と恋次先輩は同情的な目を向けてくれた


「もうちょっと休んで行けよ。ほら、一個やるから」


そう言って恋次先輩が取り出してくれたのは鯛焼き


「やったぁ〜、あっ、お茶淹れなおして来ますね〜」


恋次先輩は自分の好物である鯛焼きを一つくれた


優しいぁ〜〜〜


勝手知ったる六番隊の給湯室でお茶を入れて戻ってくると同時に恋次先輩の執務室の扉が開いた


「阿散井〜、この書類・・・って流花ちゃん?」



扉を開けて入って来たのは九番隊の檜佐木副隊長


「あれ?檜佐木副隊長、お疲れ様で〜す」


私が六番隊にいて、しかもお茶なんかを淹れているのが不思議なんだろうなぁ〜


「あぁ、お疲れさん。六番隊で何してんだ?」


檜佐木副隊長は何故か恋次先輩を睨む


「えっ、イヤ、誤解っすよ?流花は書類を届けにきただけっす。ついでにちょっと休憩していくように言っただけで・・・」


そうそう



「あっ、檜佐木副隊長もお茶飲みます?」


「ん?あぁ、もらおうかな。阿散井、流花ちゃんとお茶飲みながら待っててやるから、さっさと書類を直せ。誤字だらけだぞ」


そう言われた恋次先輩は

「うっ・・・すみません。すぐ直しますっ」

慌てて檜佐木副隊長が持って来た書類へと目を通した


その間・・・





「流花ちゃん、六番隊にはよく来るのか?」


「ん〜。そうですね〜、今日は書類を持って来たんですけど、用がなくても来たりしますしね〜」


ふ〜ん・・・と何か考え込むような表情をする檜佐木副隊長


どうしたんだろう?

と首を傾げると・・・




「・・・流花ちゃんさぁ〜、恋次みたいな男って好き?」



恋次先輩みたな?


「好きですよ〜」


優しいし、強いし、部下想いだしなぁ


理想の先輩で、理想の上司だと思う



「イヤ、そうじゃなくて、男として恋次みたいなヤツが好き?」



「ちょっ、せんぱいっ!!!」


書類を修正していた恋次先輩が耐えきれなくなって口を挟んだ




「男として?それは考えた事もないですね〜。大好きですど、ちょっと違いますね・・・家族に近い感覚かも・・・」


恋次先輩も後輩として、そして妹のように可愛がってくれているし




「そうか。じゃあさっ、好きな男は?どんなタイプが好き?」


檜佐木副隊長は体を乗り出すおうに聞いて来た




好きな男のタイプ・・・


そんなの昔から決まってる・・・




「・・・隊長・・・更木隊長です・・・・」



死神になるよりもずっと前からずっとずっと思い続けている




「は?」






更木隊長が理想のタイプだと檜佐木副隊長に伝えた

別に十一番隊ならみんな知っている事だし、隠す事でもないから正直に答えた




この後、何故か檜佐木副隊長は一時固まってしまい、動かなくなってしまったのだった・・・




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