大切な思い出をつくろう_2

□33_大暴走スレイブ
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「びっくりした!」
「はい。呻き出したかと思ったら、ダリスさん、急に暴れ出すんですから」

(マリーも無事で良かった)

マリーはダリスを愛するあまり、ダリスに対する警戒心が、驚くほど希薄だ。さきほどダリスが暴れ出した時も、セラスがマリーを抑え込んでいなければ、マリーはダリスを心配して無防備に近づいて行ってしまっただろう。

幸い、すぐにスレイブがダリスを殴り倒してことなきを得たのだが、危ないところだった。

「スレイブさん!下がって」
「ん?」

ダリスを背負ったばかりのセラスが声を上げるのと、スレイブがドアから飛び退ったのは同時だった。

ドアが破砕され、姿をあらわしたのはハイデルベルグ城の前で別れたばかりの、マイブラザーことリオンくん。

(なんでドア破壊?)

手に持っているのはソーディアンというなのレンズ兵器だ。単なる刃物ではない。
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