大切な思い出をつくろう_1

□1_死んで、生まれた日
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命を尽きかけていた悪魔が居た。
人間の少年の姿をしていて、大きく息をついている。

そして、何の偶然か、少年は意図せずに命を救われることになった。

少年が最も好む食糧…体を失ったばかりの人間の魂が、目の前に現れたのだ。
正確に言うならば、歩道に大型トラックが突っ込み、二十代の女性が即死した。

ほとんど本能的に口にした、女性の記憶は、どうにか悪魔の命を繋ぎとめた。
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