同じ世界を。
□学校
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カツカツ、と
黒板に文字を書く音がする。
『##NAME##羽叶です。よろしくお願いします』
前に立って自己紹介をする。
教室の後ろの方に目をやると、見覚えのある顔を見つけてホッとした。
「じゃ、席は夏目の隣な」
え?!
なんていう偶然。
驚いて夏目くんの方を見ると、彼はすでに知っていたのか
少しだけ微笑んでいた。
*****
今日、学校生活を送ってわかったこと
夏目くんと他の人たちとの壁。
私も今までずっと他の人と距離は開けていたけれど、夏目くんはもっと厚い
そうーー、壁がある。
でも、北本くんや西森くんといる時だけは
その壁が薄くなってるような、
気がした。
私の方はというと、学級委員長の笹田さんがとても快く話しかけてくれていて。
仲良くなれた
ーーんだと、思う……!