クレセント・ラヴ
□09小さな変化
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最近思ったことが1つだけある。
俺と紫は一緒に暮らしている。寝るときは首領から送られてきたダブルベッドで寝ている。前まで使っていたシングルは粗大ごみに。
二人で寝るしまぁシングルは無理だろ。それはいい。だが
『すぅ……』
近い。
この一言に尽きる。
好きな女が目の前に無防備に寝ている。ネグリジェから見える白い肌。
それに
「簡単に折れそうな細い腕…」
脆弱で儚そうだが本当は強い女だ。最初はただ任務だからとしか思っていなかっただろうに。
過去の俺はこうなるとは思っていなかっただろう。
「ったく。寝相良く寝れねぇのかよ…」
『………ち』
「…ちって何だ」
『近い……です』
そっと離れる紫。目が覚めたとたん顔を伏せた。
それからと言うもの中々こちらを見ようとしない。
「俺、何かしたか……」
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