XS
□銀の糸
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【ルッスーリアside】
ガッシャーンッッッ!!!
「なになに、どうしたのよ〜!?」
もうすぐ夕食の時間だったため、今日はどんなメニューにするか考えていたところ、XANXUSの部屋から凄まじい音がした。思わず慌ててドアを開けると、そこには予想通りの光景が広がっていた。
「ゔおぉぉぉぉぉい!!!こりゃウイスキーじゃねえか!!床汚くなるだろぉ!!」
「フンッ、知るかドカス。お前がデケェ声で入ってくるから悪ィんだ。」
床一面には飲みかけのウイスキーが広がっており、更に部屋を見回すと書類やペン類なども転がっていた。また、カーペットにはウイスキーが染み込んでおり、ツンとアルコールの匂いが鼻につく。
「いくら何でもボスやりすぎよぉ!こんなに汚しちゃって…!」
「そんなもん知らねぇ。」
「片付けるのはいつも俺なんだぞぉ!!!」
こんな事は二人の間では日常茶飯事である。スクアーロが報告にくると決まってXANXUSは机上の物を片っ端から投げつけるのであった。
いつもグラスの破片や、ペン先がスクアーロに当たり、度々怪我をすることをあった。だが、今日は更に被害が及んでいた。そう。髪の毛に。
「スク!髪!!インクかしら?すごく汚れてるわ!」
「ゔぁっ、これはやべぇ、、、。」
いつも丁寧な手入れはされていなくとも、艶があり思わず触りたくなるようなスクアーロの髪がインクによりべっとりと隊服にこびり付いていた。
「きたねぇ、早くここから出ろ。」
「お前がやったんだろぉ!!」
「まあまあ、スク、ここは大人しく出て早めに洗った方がいいわよ、」
「くっ……。」
スクアーロは後ろ髪を引かれつつも、XANXUSの部屋を後にした。
全く…なんでこの2人は毎日同じこと繰り返すのかしら?