一緒にいたい存在(HUNTER×HUNTER)
□話×思い×試験前夜
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「キルア?」
ヒロエはキルアの行動に困惑していた。
というのも、手を引かれたと思ったらキルアに抱きしめれたのだ。
「・・・いい匂いがして落ち着く」
「キルアっ、それ・・・」
「バカッ!石とはちげぇよ!」
キルアはそう言って、ヒロエの肩を掴んで引き離す。
「石と違う匂い・・・?」
「オレ、ゴンと違うから匂いについて説明できねーよ」
「私も、それはわからない。でもさ、ゴンもキルアも・・・お互いにないものを、伸ばせばいいんじゃないかな」
ヒロエの言葉にキルアはふっと笑う。
「お前にもオレ達にないものがあるぜ」
キルアはそう言って、満面の笑みを浮かべた。
その笑顔にヒロエも優しく微笑み返す。
「・・・さてと、そろそろ休もうよ」
ヒロエはそう言って、キルアを見る。
「オレはもう少しここにいるから。先に行けよ」
「じゃあ・・・また朝に」
ヒロエはそう言って、客室へと向かった。
キルアはそれを笑顔で見つめ、やがてため息をついた。
「・・・ったく、何やってんだよ。オレは」
キルアはそう言って、青い石のペンダントを眺める。
その石はヒロエが言ったように、持ち主が身に付けていないと、効果はないようだ。
「見れば見るほど、あいつの目の色みたいで綺麗な色・・・って、どー返せばいいんだ!これっ!」
キルアはそう言い立ち上がると、仕方ないと言うように部屋の方へと歩き出した。