一緒にいたい存在(HUNTER×HUNTER)
□キケン×ワクワク×四次試験
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外に出ると、男が立っていた。
「諸君、タワー脱出おめでとう。残る試験は4次試験と最終試験のみ」
その声に「あと2つ」と声がした。
「第4次試験はあの、ゼビル島にて行われる。では、さっそくだが」
男はそう言って、指を一つ鳴らした。
すると何かの箱が乗った、ワゴンを押す人物が姿を現す。
「諸君には、これからクジを引いてもらう」
「クジ?」
「それで何を決めるんだ?」
その声に男はニヤと笑い、「狩る者と狩られる者」と言った。
「この箱の中には、二十四枚のナンバーカード。すなわち、今残っている諸君らの受験番号が入っている。それでは、タワーを脱出した順に一枚ずつ引いてもらおう。では、一番目」
そう言われ、動いたのはヒソカ。
「お前、何番目?クリアしたの」
キルアがヒロエに聞く。
「十九番目」
「クラピカの前か」
「うん」
ヒロエがそう言うと、ゴンが口を開いた。
「ねぇ、キルアー」
「ん?」
「刈る者と狩られる者って、このメンバー同士で戦えってこと?」
「ああ。たぶんな」
全員が引き終わると、男が口を開いた。
「全員引き終わったね。では、そのカードに貼られたシールを剥がしてもらえるかな」
その指示に全員がシールを剥がす。
ヒロエのカードには、198とある。
番号を確認した所で、男が口を開いた。
「それぞれの、ターゲットだ」
その一言に、どよめきが起き、プレートを取り外す者達。
「今、諸君が何番のカードを引いたかは全て、この箱のメモリーに記録されている。したがってもう、そのカードは各自、自由に処分してもらって結構。奪うのはターゲットのナンバープレートだ」
「なぁんだ。命の取り合いじゃねぇのかぁ」
一人の男が安堵の表情でそう言った。
「もちろん、プレートを奪う手段は何でもあり。まず命を奪ってから、ゆっくり手に入れても、構わない」
「それが一番、手っ取り早そうだな」
「そ、そういうことかよ」
「バーカッ、ビビッてんじゃねーよ」
男達がそう言い合う中で、説明はまだ続いていた。
「いいか、諸君。自分のターゲットとなる受験生のナンバープレートは3点。自分自身のナンバープレートも3点。それ以外のナンバープレートは1点。最終試験に進むために、必要な点数は6点。ゼビル島での滞在期間中に6点分のナンバープレートを集めること。それが、第4次ハンター試験の、クリア条件だ」
その言葉を最後に、受験生はゼビル島へ向かうため、船に乗った。