一緒にいたい存在(HUNTER×HUNTER)

□面談×最終試験×約束
1ページ/11ページ

ヒロエのそばに影が降り、隣に誰かが腰を下ろした。

「・・・キルア?」

ヒロエはそう言って顔を上げる。

「なんでオレってわかったの?」

「影の形?」

そう言って苦笑いを浮かべるも、床を指差すヒロエ。

キルアは頭をかく。

「わかんねーと思ったのになー」

「わかるよ」

そう言ったとき、クラピカの言葉がよみがえった。

『君が気づかないところで、キルアは君を見て、そばに行ってるんだよ』

(クラピカの言うとおりなのかな?)

「・・・ぃ・・・おい!」

キルアの声に肩を震わせ「うわぁ!」と反応するヒロエ。

それにキルアは「なにボーっとしてんだよ?」と不満気な表情で見つめる。

「あ・・・ごめん」

ヒロエがそう言うと、キルアは軽く睨む。

「最近のお前、謝りすぎだぜ?」

「そう?」

「ああ。それに、ちょっと目を離したらいなくなってることだってあるじゃん」

キルアの言葉にヒロエは下を向く。

「答えらんないのかよ?」

「・・・キルアとゴンの邪魔したくない。そう思ったから、離れたの。ゴン、キルアといると、とても楽しそうだから」

ヒロエは本音で話し始めた。

「私ね、昔言われたことあるんだ。お前がいると大事な話ができないって。だからそれ以来、深刻そうな雰囲気のときは離れるようになったのかも」

その言葉を聞いて、キルアが「ふーん。お前のとこも大変だったんだなぁ」と呟いたところでアナウンスが流れた。

『受験者の皆さんに、お知らせします。
これより、会長が面談を行います。
番号を呼ばれた方から、二階の第1応接室へお越し下さい。
では、受験番号44番、ヒソカ様からよろしくお願いいたします』

「面談?なんでだろ?」

「あのじーさんの考え?わかりたくもないね」

キルアの言葉に、ヒロエは苦笑いを浮かべた。
次へ
前の章へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ