覚悟とその先(D.Gray-man)

□出会い
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ある場所を目指しながら、鎌を振りかざす少女。

「こんなとこ・・・かな?」

彼女はそう言い、周りを見回し闇の中を駆けていく。

「そっちは危険ですよ」

その声に立ち止まり振り返るが、誰もいない。

前を向き、再び走ろうとしたところに奇怪な者がいた。

「わっ!」

飛び退くと同時にシルエットが前に降り、その奇怪な者を破壊した。

その人物は「哀れなアクマに、魂の救済を」と呟き、こちらを向く。

「こんな時間に、外にいたら危ないですから、早く家に帰った方がいいですよ?」

「なっ!そう言うあなただって・・・って後ろ!」

相手が振り向く前に、鎌で奇怪な者を破壊する。

「え・・・」

それに驚いたのか、その人物は呆然と立ち尽くす。

鎌が姿を消したところで、相手を見ると輝いた目をしている。

「な・・・なに?その目」

「あなたもエクソシストだったんですね」

「えくそ???」

「エクソシストとは、対アクマ武器を扱う人のことを言うんです!」

その言葉に彼女はますます眉をひそめる。

「・・・ごめんなさい。私、どこを目指してるのか・・・その、わからないんです。さっきの武器だって、いつからあったのか・・・」

「もしかして・・・記憶がないんですか?」

相手の言葉に少女は頷く。

「じゃあ、一緒に行きましょう。僕はアレンと言います」

「・・・ヒロエ。ってまた後ろ狙われてる」

ヒロエはそう言い、鎌を構える。

「それ以前に囲まれてしまったようです」

アレンの言葉に自分の背後を見た。

「しつこいなぁ・・・アレン、伏せて」

「え、ちょっ」

「行くよ!」

ヒロエはそう叫び、鎌を大きく回し次々と奇怪な者を真っ二つにし、一周したところで矛先を下に向けた。

「浄化!」

そう叫ぶと同時に周りの奇怪な者たちは一斉に爆発する。

アレンは伏せていた頭を上げ、周りを見渡す。

「・・・ここ、目をつけれてる。急いで出発した方がよさそうだけど・・・アレン、大丈夫?」

「は、はい。それにしてもすごいですね」

アレンはそう言いスッと立ち上がる。

ヒロエはそのアレンを見ると、歩きながら答えた。

「私、小さい頃の記憶ないんだけどさ・・・少し前に言われたんだよね。『エクソシストになれ』って」

その言葉にアレンは「え・・・」と小さく漏らし、立ち止まる。

それを聞き、立ち止まり振り返るヒロエ。

アレンの顔は青ざめている。

「アレン?」

「・・・その人の名前、覚えてますか?」

アレンの言葉に首を傾げるも「確か、クロスって言ってた」と、答えるとますます青ざめるアレン。

心配になり大丈夫か聞こうとしたところに、倒れられた。
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