ONEOKROCK

□男気がほしいなあ。
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『歌声とか考え方とか
全部かっこいいです
男って感じですよね』

『ギター弾いてる姿とか
めっちゃかっこいいし、イケメン』

『馬鹿なとこあるけどライブ中とか
めっちゃかっこいいし、
運動神経もやばくて憧れる』




『ドラムが迫力やばい
無邪気で笑顔がかわいいし
わんちゃんみたいで癒される』






「なあ、貴寛」

「なんだよ」

「俺って、可愛いんか?」

「いや、何急に…」



最近の悩み。

このバンドの中では最年長で
全身タトゥーも入れて
昔と比べたらだいぶ
男っぽくなったと思うんやけど…


「なんでや、

なんで俺だけファンから
可愛い可愛い言われるんや」


「いや、まぁ俺もたまに言われるけど
智也ほどじゃねえしな…」


何が悪いんや!

多分「かわいい」って言うのが
俺の持ち味の一つでも
あると思うんやけど!


でもかっこいいのがええわ!!



「あー、それはまあ、あれじゃない?

そのもじゃもじゃな
髪の毛のせいじゃない?」


「これのせいなんか??」



いや、でも俺この髪型
気に入っとるし…

バンド初めてすぐの頃
髪短かったんやけど
その頃のでさえ可愛い可愛い
言われとるし…


「あかん、頭が追いつかへん」

「まぁね、男にまで可愛いって言われるくらいだからなんかあるんじゃないの、そのオーラみたいなのが」

「え、まって俺
男にまで言われてんの?」

ちょ、まじか

「え、じゃあさ、イメチェンすれば?

髪切りたくないならまとめるとか

たまにいるじゃん、髪まとめてる
ハンサムなおじさん。
ほら」


貴寛が俺の髪を後ろでまとめる。


「できた、ほら、こうすれば
少しは………

…………可愛くなったな。」


「ちょ、まてや

俺別に可愛さ極めたくないで」


「ただいまー!森ちゃん、ともく…

なしたんともくん!?
いつもより可愛くなっとるやん!」


「おお、ほんまやどうしたん?

なんや貴寛と2人きりで、
誘ってたんか。」


「良太ほんまに
デリカシーのないやつやな!!

享ほんまやじゃないわ!!
どういう思考回路で
その答えにたどり着いたんや!!!
やめい!!

俺は可愛いから
卒業したいんやーー!!」


「そのポニーテール姿で言われても
説得力ないからね智也!」








(''ご覧いただけただろうか…'')

(ぎゃーーーー!!!!!)

(ちょ、ともくん離して!!)

(無理や怖いて!!)

(そんなだから
可愛い言われるんや!!)

(なんやお前今俺のこと
可愛い思ったんか!!)

(そういうことやないわ!!!)

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