Long story

□Shopping2
1ページ/2ページ



智也と楽器屋へ行ったあの日から数日後。



「ずるい!
俺も蓮と遊んでみたい!」


「遊んだんちゃうて!!」


「俺も蓮と買い物行く!」


「行けばいいやろ!」


「そうやな、行くわ」


「何やねんお前…」



なんてことがあったらしく、
僕は今良太の家に来ている。


というか玄関の前に立っている。




ピンポーーン


「あ、蓮!おはよう。

今行くわ、玄関で待っててな」


「うん」



どうやら歯を磨いていたようだ。
待っている間、良太の愛犬
ベティーと戯れて遊んでいた。
こう見えて動物大好きなんだよね。そこはちゃんと女子。



「ははは、ベティーふわふわ

良太に触られすぎて
こんなふわふわになったの?」


「蓮何独り言言うてんのん?
ほら、ベティーおいで!」



どうやら準備は終わったようで、
良太はベティーにじゃあね、とちゅーをして玄関を出た。


「ほんとに犬馬鹿だよね」


「さっき蓮も話しかけてたやん」


「で、どこいくの?」


「無視か

いや、俺の行きつけの店があってな、服でも一緒に見に行こか思って。

俺と蓮が着てる服同じようなの多いやん?

もしかしたら気に入るかも」



「そうなんだ、楽しみにしとくよ」


(どんな服着れば男になるか、良太の参考にしてるから当たり前か)



そんな会話をしながら向かった先
20分程で目的地に着いた。


「ほらここ」


「ほお…悪くないね」


「悪くないて笑」


「嘘だよ、結構気に入った。」




実際良太の服装を参考にしてるとはいえ、自分の好きな服を着ているわけで

結構気に入ったのは本当。







「良太、これ似合うよ」


「あ、ほんまに??」


そう言って鏡で確認してみる良太。


「はははっ、結構気に入った!

蓮が似合う言うてくれたし

俺これ買うわ」



「ほんとに?」



「うん、じゃあ蓮はこれ」



「?」



見せられたのは大きめの
少し男物にしては可愛らしいトレーナー。

きっと良太だとサイズぴったりなんだろうけど、僕が着たらダボダボだ。



「良太、これでか過ぎじゃない?」

「大きめの方がええて、
そのほうが似合うで?」



良太は終始笑顔でそう言う。
自分の勧めたものを良太は買ってくれると言ったし、なんなら自分も買ってしまおう。


「じゃあ、買うかな」


「お!ほんまに!嬉しい!」


「大切に着るよ」




それからしばらく服を見て回って
いい感じのパーカーがあったので
それも買うことにした。

良太も選び終わったようで

2人で会計を済ませた。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ