Long story

□Sick
1ページ/1ページ





「ちょ、良太ネギ取ってネギ!」


「ちょっとまってやともくん
俺今鍋取ってんの」


「はい、智也」


「おーありがとな蓮!

ネギは風邪にいいんやでー」





「お前ら勝手に人の家で
鍋作ってんじゃねえ!!!」




ここは貴寛家。

なぜここにいるのかというと
理由は簡単。(?)

貴寛が風邪をこじらせたので
4人で看病しに来たのである


とりあえず体を
あっためようということで
ただ今鍋の準備中。


ちなみに僕は貴寛の
おかゆを作っています




「俺らが看病しに
来てやったんやでー感謝せーよ」


「頼んでねえよ」


「まあええから病人は寝てな」


「あっつ!!
ともくんこれあっつい!!」


「こんなうるせえ中
寝てられるか!!」


「今のはたまたまやて!
いいからねとって、ほら」



無理矢理亨が貴寛を寝室に連れていき、とりあえず僕は冷えピタと体温計を持っていきこれやっといてと亨に渡した。



「智也、おかゆできたよ
鍋はまだ?」


「具材は切り終わったで、
ほら見て、このネギ!」


「流石ネギの仕込みやってただけあるなともくん」




良太が貴寛の家中を探し回って見つけた大きめの鍋の中に
智也が綺麗に切った具材たちを入れて、火をかける。




「蓮ー」


「亨?どうしたの?」


「貴寛、37,9やった

あと、冷えピタも貼っといたで
今寝かしてるわ」


「寝てねーよ
お前部屋から出てけよ」


「ありがとう亨
もうすぐで鍋できるよ」


「おーほんまか、わかったわ

てかええ匂いするわもう」



「ったく勝手に作りやがって…

俺の分無かったらキレるからね」


「おかゆもあるから食欲あったら鍋もどうぞ」



「…さんきゅ」




鍋もぐつぐつなってきた頃
智也も皿やらなんやらを用意して
キッチンから出てきた。
良太は味見させて!やらなんやらとうるさいのでネギだけ食べさせたら、おいしいおいしいと騒いでいた。




「亨、貴寛

もうできたけど食べれる?」



「いや、俺は病人やないから

食えるけど、貴寛どうや?」



「んー、
不味かったら食えないかも」






貴寛が布団から出たところで
5人でこたつを囲んで
智也がごはんをよそう。


「俺おかゆあるからいいからね」


「あ、間違えて5人分
よそってもうた」


「亨が食べてくれるよ」


「結構な量やで…」



「早くしてや!お腹空いた!」


「そうだね、じゃあたべよっか」



「「「「「いただきます」」」」」



「うんま!!
めっちゃうまいな!!
冬はやっぱ鍋やな〜」


「めちゃめちゃうまいな!
俺が切っただけあるわ」


「うん、おいしい。
味付けは僕だけどね」


「俺何もしとらんけど
めっちゃうまいわ。
あったまるなー」





「おかゆも鍋もうまいよ

うまいんだけどさ


お前ら俺の看病しに来たんだよね?なにテレビまでつけちゃって、俺のビールまで勝手に飲んでくつろいじゃってんの」



「僕未成年ですよー。

そんなことより早く治してね
昨日よりはだいぶ良くなってるけどまだ安静にしてなきゃダメだよ」


「まあまあ、最近忙しくてこんなこともできんかったしたまにはええやん?

貴寛もちゃんと食べて
早く風邪治してな。」


「そうやで森ちゃん

森ちゃんが元気ないと俺悲しい」


「貴寛はよ元気なってや」




「はぁ………ありがとな」





貴寛はツンデレだなあ

そう思ってるのは多分僕だけじゃないだろうな。


看病しにきたはずだけど
風邪のことも忘れて結局5人で
笑ってわいわい
楽しい鍋パーティだった。


この日は貴寛の家で
良太が酔い潰れたので
貴寛の家に泊まりました。


後片付けは智也と僕で
風のような速さで終わらせました



なんだかんだ言って
楽しい1日だった。

このメンバーが大好きだ。


そう思った。





でも


ずっと大好きなメンバーに
自分は男であると嘘をつき続けているんだと思うと



すごく心臓らへんが痛かった。






(なあ…貴寛)

(なに?智也)


(蓮が半端ない力で抱き着いて
離れてくれないんやけど)

(気持ちよさそうに寝てんだから
そのまま寝てやれよ)

(いや、
そういうことやないねん…)

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ