ただの学園生活をしてくれ

□2.梅雨の湿気は嫌いだ
2ページ/7ページ

中原sid



中原「んじゃ、1年からな。與語」

「はい」

大会が近づいてくると、体育教師である俺と

体育補助である太宰のクソ野郎と一緒に

生徒を特訓する

中原「風切ー」

風切「はいっ!!」

元気よく返事をする風切は

殺傷能力2S(ダブルエス)ランク

風生み出した刃物により相手を切断

あるいは切り傷程度の怪我をさせる事が可能

中原「白川」

白川「はーぃ...」

やる気のない返事をする白川は

殺傷能力E−

だが、太宰が言うには白川のランクはA+にも行くと言ってる

アイツの異能力の最重要なのはコミュニケーション能力だ

それがなければ成立しない異能力

なのに、どうして太宰はアイツの異能力が上なのか

どうしても分からないでいる

クソ鯖に聞くのは腹が立つからゼッテー聞かねー

点呼が終わってすぐに始めるのは体力作り

4月に測ったスポーツテスト

2、3年はAやBが多く

1年生も少なからずいるが

あの矛盾コンビ(風切と白川の事)と他2名の持久走が兎に角ヤバい

試合では持久走以上の運動と精神を使う

なのに、この4人は桁外れのタイムを叩き出している

風切と他2名は平均よりも下

だが、白川は論外だ

勿論、手を抜いているのは分かってる

俺が見ている生徒だからな

中原「スポーツテストの成績を見て分かるように、個々に不足している物を補う必要がある。まずは体力作りといくぞ」



風切「おー!此処が中也先生の第一の試練かっ!」

白川「楽しそうだね...」

この学園は山の中にある

そのため、デコボコした道でランニングを続けていれば

自然と体のバランス感覚がよくなり、体力も自然とつく

中原「これから業後には此処で体力をつけてもらうためにランニングだ。勿論の事、異能力を使うのは禁止」

「あの、コースはどんな...」

中原「大丈夫だ。分かりやすいようにロープがある。これをたどればいいだけだ」

明るい色で出来ているロープ

その色を辿って行けば、迷子になる事はない

中原「ロープがあるにしろコースは覚えたほうがいい。今日は歩きで確認するぞ」

「「はーい」」



俺は散歩感覚で前を進んでいたが、途中の上り下りで生徒の半数以上は息を絶え絶えにさせていた

白川「ダイジョーブ?」

風切「...無理」

白川「じゃあ、辞退すれば?」

風切「却下っ!!」

白川「元気じゃん」

歩いてきただけだが、デコボコの道は無意識のうちに体力が大幅に減る

だが、どうして白川は息が乱れていない?

まさか、異能力を使ったのか?

太宰「因みにー、白川さんは異能力を使ってないよ」

中原「テメーは何してんだ?」

太宰「背負ってもらっているだけださ。白川さんに」

白川「重いんじゃから、暴れなさんな」

しかも、あの青鯖を背負ってんのに

太宰「よいしょ、っと」

地面に両足を付けた太宰が俺の元に来る

太宰「あの子はすごいよ。予想以上の戦力になる」

中原「テメー、忘れてんじゃねーよな。アイツくらいだぞ。スポーツテストがオールCなのは」

太宰「あれは彼女にやる気がなかったからさ。彼女には、ちょっとダンスを教えようと思うよ」



6月中旬

ある程度体力のついた大会選手達

指定された山道を走っても息は乱れるが疲労感は少なくなり

今では走り終えた選手は倒れる事はなくなった

今日から週3に変え、此処の異能力を分析にあたらせた方がいいだろう

3年生は2年間も見れば分かるし、1年の時よりも弱点をカバーするようになった

2年生は1年前よりも強みの攻撃に磨きを掛けたようだ

1年生は今、見た

正直に言えば、今年の1年生は大会と言うよりも対人戦闘が不向きな異能力ばかりだ

風切の「鎌鼬」も白川の「収集癖」も

そして、今日のうちに

1年生には実践をしてもらう

2年生と、な
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ