第2部 魔女の監獄≪ウィッチズ・プリズン≫

□第22話 待チ人ハ来ズ。、第23話 不穏な影、第24話 レジスタンス、秘密のアジト
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第23話 不穏な影

そよかぜリス「るんるん、今日はそらちゃんとピクニック♪お空はお天気良い気分♪」
とある山の麓、いつも通りの上機嫌で歩くそよかぜリスの姿がありました。
お散歩日和の快晴に心躍らせながら、ほしぞらイタチとの待ち合わせ場所へと向かっています。
そよかぜリス「そらちゃんの手作りお弁当、楽しみだなー♪」
森の音楽隊の仲間が危機に瀕しているとは露ほども知らずに、能天気に鼻歌を歌いながら歩いていました。
そよかぜリス「そーらーをー見ー上げれば〜お日様ーがーわーらーっているよ〜♪」
そしてそんなそよかぜリスにも、わくわく団の魔の手は迫っているのでした。
シクシク…シクシク…
そよかぜリス「え?今のって…」
何と、何処からともなく女の子のすすり泣くような声が聞こえたのです。
突然のことに混乱するそよかぜリス。
そよかぜリス「うーんと、こっちの方かな?」
声のした方向へと歩み寄っていきます。
しかし、そこには誰の姿もありません。
そよかぜリス「うーん…。こういう時、こころちゃんの能力があると便利なんだけど…」
コッチニキテ…コッチニキテ…
そよかぜリス「あっ、まただ!今度はさっきより大きい!」
迷わず声のする方へと駆け出しました。
いつも能天気なそよかぜリスは深く考えもせずに行動を起こしてしまったのです。
シクシク…シクシク…
声は次第に大きくなり、徐々に近づいているのが分かりました。
そして遂に、声の主を見つけたのです。
そよかぜリス「あっ、いた…。君、こんなところでどうしたの?」
????「あなたは、だれ…?」
そよかぜリス「僕?僕は、そよかぜリス!森の音楽隊のメンバーで、太陽の精霊だよ!君は?」
????「あなたは、わたしとあそんでくれる?」
そよかぜリス「え!?えっと…僕これから用事が…」
????「そんなこと言わないで、さみしいの…」
そよかぜリス「うーん、困っちゃうなあ…」
クスクス…クスクス…
おやおや、何だか女の子の様子がおかしいです。
怪訝な表情を浮かべて「どうしたの?」と尋ねると、女の子はこう答えました。
『イ ッ ショ ニ ア ソ ビ マ ショ ?』

小林幸子「さて、帰る前にあの子を探しに行かなくてはなりませんね」
気を失ったほしぞらイタチを抱える幸子。
小林幸子「手筈通りならこの辺りにいると思うのですが」
????「あっ、幸子さん!こっちこっちー!」
そこには笑顔で手を振る女の子の姿が。
小林幸子「おや、ここにいましたか。ちゃんとお留守番できてえらいですね」
????→芦田愛菜「えへへ、わたしね、言われた通りちゃんと幸子さんが来るまで待ってたよ?えらい?」
小林幸子「ええ、よくできました。そよかぜリスの捕獲は上手くいきましたか?」
芦田愛菜「うん!今は“わたしの夢の中”だよ!」
小林幸子「ふふ、上出来です。それにしても便利な能力ですね、羨ましいですわ」
芦田愛菜「幸子さんほどじゃないよー!」
小林幸子「それでは、帰ったらいっぱい遊びましょうね」
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