第2部 魔女の監獄≪ウィッチズ・プリズン≫

□第28話 百獣の王、第29話 紅蓮の焔、第30話 始動するわくわく団
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第29話 紅蓮の焔

森の中に一箇所、開けた場所がある。
中央には大きな湖がある。
そこにきらきら人魚はいた。
きらきら人魚「〜♪〜〜♪」
彼女は魔女に呪いを掛けられ、昼間は声を発することができないのだ。
だが、その表情は何やらご機嫌なようだ。
きらきら人魚(今日はとってもいい天気ですね〜。)
イカ娘「地上にこんな綺麗な場所があったなんて知らなかったでゲソ!今日からここを私の拠点にするでゲソ!」
きらきら人魚(あら、見掛けない人ですねえ。この森に普通に入れるということは、この方も妖怪の類なのでしょうか?)
イカ娘「ん?お前は誰でゲソ?」
きらきら人魚(あらあら、話し掛けられてしまいました。どうしましょう、昼間は喋れませんし…。)
イカ娘「?どうしたでゲソ?」
きらきら人魚(そうだ!砂に字を書けばいいんです!)
イカ娘「何を書いてるでゲソ?」
“わたしはきらきら人魚です!ふとしたじじょうでひるまはしゃべれないのです…”
イカ娘「喋れないのでゲソか、それは気の毒でゲソね…。」
“わたしのことは きら ってよんでくださいね!”
イカ娘「私はイカ娘でゲソ!人類を侵略するために地上にやってきたでゲソ!」
“イカ娘さん よろしくおねがいします!”
和泉一舞「ちょっと!ホントに人魚だし!初めて見たんだけど!」
GACKT「はしゃぐんじゃねえよ、目的を忘れたか?」
イカ娘「!誰でゲソ!?」
和泉一舞「あたし等はわくわく団精鋭ユニット、日向美ビタースイーツの和泉一舞と!」
GACKT「同じくわくわく団精鋭ユニット、ヴィジュアル☆4のGACKTだ。」
イカ娘「わくわく団?そんなの知らないでゲソ!」
GACKT「ほお、イカ娘か。これは思わぬ収穫だな。捕獲対象はきらきら人魚だけだったが…。」
和泉一舞「いいんじゃない?一人くらい増えても。」
イカ娘「お前達、一体何なんでゲソ…?」
GACKT「大人しく付いて来るがいい、そうすれば手荒な真似はせん。」
イカ娘「誰がお前達になんか…!」
スッ…
きらきら人魚「…!」
イカ娘「きら…?」
GACKT「ほお、そう来なくては面白くない…。格の違いを教えてやるぜ。」
和泉一舞「アンタ、悪いことは言わないからGACKTに喧嘩売らない方がいいよ?」
きらきら人魚の手から鉄砲水が勢い良く噴射される!
だが、それはGACKTに届くことはなかった。
きらきら人魚「…!?」
GACKT「残念だったな、俺の火拳の前ではその程度の水は効かねェよ。」
その両腕には炎が渦巻いていた。
周囲の水分を奪う程の勢いがある炎は、きらきら人魚の放つ水だろうと呑み込んでしまうのだ。
GACKT「今度はこっちから行くぜ、闇の炎に抱かれて消えろ!」
ボォオオオオ!!
イカ娘「きらぁあああ!!!」
GACKT「安心しな、手加減はした。」
和泉一舞「あーあー、だから言ったのに。」
きらきら人魚(私じゃ、駄目なんですか…?いつも私は守られてばっかりで…。)
イカ娘「きら!しっかりするでゲソ!」
GACKT「どうだ、付いて来る気になったか?」
イカ娘「お前!許さないでゲソ!」
きらきら人魚(駄目…逃げて…。)
GACKT「ははは!お前も相手になるか!こいつは面白ェな!」
ピンッ
和泉一舞「え?何の音だし?」
GACKT「こいつは、フラッシュバンだと!?イブ!逃げろ!」
カッ…!!
辺りが激しい光に包まれる!
GACKT「クソッ!あいつら何処に行きやがった!いやそれよりも、イブ!大丈夫か!?」
和泉一舞「うぅ…駄目かも…。」
GACKT「ひとまず撤退するぞ!」
和泉一舞「うん、ありがとねGACKT…。」

暁美ほむら「ここまで来れば大丈夫よ。」
イカ娘「お前は、誰でゲソ?」
暁美ほむら「安心して、味方よ。」
イカ娘「ほ、ホントでゲソ?良かったでゲソ!」
暁美ほむら「私は暁美ほむら、魔法少女よ。」
きらきら人魚(この人が、助けてくれて…。)
暁美ほむら「これからレジスタンスのアジトに向かうわ、そこなら安全よ。」
きらきら人魚(あ…日が、落ちてきました。今なら少しだけ、喋れそう…。)
暁美ほむら「?どうしたのかしら、きらきら人魚。」
きらきら人魚「…あり、がとう…ございます。」
暁美ほむら「…ええ。」
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