SEED.D

□キラの憂鬱
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割り当てられた執務室にて仕事をこなしていたイザーク・ジュールは、部屋に鳴り響くブザー音に顔をあげる。
「誰だ。」
『シン・アスカであります。』
「シン…」
イザークは名前と声で扉の先の人物を思い浮かべる。
「あぁ…どうした。」
ようやく思い付いたが彼がイザークの部屋に何の用なのか不思議に思い問いかけた。
『キラさっ…ヤマト隊長はこちらにおりますでしょうか?』
「あぁ?キラ・ヤマト?いる訳ないだろうが!」
その名前を聞いた途端イザークの眉間に皺が寄る。
『そうですよね…』
シンの落胆した声にイザークは扉に歩み寄った。
「うわ!」
「…なんだ…」
突然開いたからか驚くシンにイザークは憮然と見下ろす。
「あ、いえ、そのっ…すみません。」
「で?」
「え?」
「キラ・ヤマトがどうしたって?」
イザークの言葉にシンはキョトンとするがすぐに項垂れた。
「休憩になった途端逃げるように執務室を飛び出したかと思うとそのまま帰ってこないんです。」
「なにぃ?」
イザークの顔が怒りに歪む。
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