黒子のバスケ

□鳴かぬ蛍が身を焦がす
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相変わらず返事はない。

これはいよいよ、
殺されるんではないだろうか…

花宮を怒らせたことなら数知れず。
思い当たる節しかない。
積もり積もって、
もういっそやっちまおうと…

あり得る…。

頭のいい花宮なら、
絶対バレないよう完璧な犯行をするに違いない。


いや、怒らせたと言っても、
私だけが悪いわけじゃない。
花宮にも非のあることはいくつもあった。

もし本当に私を葬るつもりなら、
完全犯罪が暴かれるよう、
花宮を呪ってやろう。

よし。
……じゃない!

まだ死にたくないよ私…!


「着いたぞ。おりろ。」


悶々としていると、
いつの間にか車は開けた場所に止まっていた。

おずおずと外に出ると、
そこはどうやらちゃんと整備された駐車場。

辺りは暗くなっていたが、
他にも何台か止まっているのは確認できる。


「こっちだ。」


今のうちに逃げるべきか迷ったが、
すぐに捕まってしまうことが容易に想像でき、
諦めて花宮のほうへ。

私が隣に来たことを確認し、
歩き始めた。







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