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□KISS
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徹夜の作業を終えてスタジオから出てきた僕はソファーに座り眠っているヒロの姿を見つけた。


…今夜はラジオ出演があると言っていた筈。


仕事の後、逢いに来てくれたんだね…嬉しい!


腕を組みソファーに寄りかかって眠っているヒロの寝顔を見ていたら、徹夜の疲れなんて何処かに行っちゃった。


…僕って単純かな?!


ヒロも疲れているだろうから、このまま寝かせてあげたいけど、クーラーの効き過ぎたここでは風邪を引いてしまう…。


「ヒロ…起きて〜。ここで寝てたら風邪引いちゃうよぉ!!」


身体を揺すってみるけど起きる気配はない


「んー…だぃちゃ…ん…」


優しい声で僕の名前を呼ぶ…


…僕の夢を見てるの??


他の人が居なくて良かった…


…聞かれちゃったらどうするの?!


夢の中でも僕を見ていてくれるのは嬉しいけど、バレちゃ大変なんだからね!


僕達の関係を知ってる人も居るけど、新しいスタッフは知らないんだから…。


「ひ〜ろ〜…!!起きてよー!!」


─ペチ!ペチ!─

軽く頬を叩いてみる…


…何で起きないの〜?!


意を決して!?


ヒロが僕を起こす時と同じ事をしてみることにした。


…誰も居ないよね?!


─Chu!─


「大ちゃ…ん!?」


ビックリして目を覚ました表情…カッコイイ男が台無しだよ!


「帰ろっか!」


僕の言葉にヒロは車のキーを揺らした。


-END-


2005.03.31(改訂2007.03.16)
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