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□指先
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イった後のけだるさに動けないでいると不意に枕元のライトが強く点った。


「な…に?」


声が掠れて上手く声が出せずにいる僕の手を取りしげしげと指先を見ている彼。


「ん?いつも綺麗にしているな…って思ってさ。」


爪をなぞられる感触に僕は


―あぁ…爪の事か…―


…と気が付いた。


「爪長いとキーボード弾くにも、PC使うにも不便だし…それに…」


言葉を続けようとして焦った…


そんな僕を不思議そうにヒロが見ている。


冷めかけていた熱が再び上がりそうになる。


「それに……何?」


相変わらず指先をなぞりながら顔を覗き込んでくる。


その眼差しに顔が熱くなってしまう僕。


「…何でもない」


「じゃあ何で顔が赤いの?」


見られたくなくてヒロの胸に顔を埋めて隠す。


濡れた感触…


指先に口付けられて身体が震えた。


「ん?感じちゃった??」


楽しそうな声にヒロを見上げると唇にキス…


「大ちゃん。爪伸ばしてよ…」


今度は僕が不思議そうな表情をしているんだろうね。


そんな僕を見て耳朶に小さなキス。


「さっき大ちゃんが言いかけた事への答え…だよ!」


耳元でヒロが囁く。


『…背中の爪痕は男の勲章だよ…』


って、お馬鹿で気障な甘い囁きにチョットだけ…


爪伸ばしてみようかな〜?!


なんて思っちゃったことは…


…ヒロにはヒ・ミ・ツ・!


- END -


《あとがき》
お題は「指先」だったけど終わってみたら「爪」って感じになっちゃいました…(^^;
え〜っと…ですね…
ヒロの最後のくさいセリフについてはノーコメントってことで…逃げさせて頂きま〜す!!


2004.08.20(改訂2007.03.16)
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