神様の手違いで異世界転生する羽目になる系夢小説ってあるじゃないですか

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跡部様の話によると今日は日曜日で、生徒会の資料にミスがあったからそれを処理するためにたまたま学校にきていたらしい、そりゃ人の気配がしない訳だ

いやしかしタイミングが良いんだか悪いんだか、跡部様が今日来てなかったら私どうしてたんだろう


「という事はこの世界にお前の家は無いって事か」
「まぁそうなりますよね」
「それはこっちでなんとかするが、お前歳幾つだ」


さっきから跡部様私の事お前って呼ぶけど、そういえば名前言ってなかったな、言っちゃって大丈夫なのかな

と言うかこの人今何て言った?こっちでなんとかするってなんだ、もしやかの有名な跡部財閥のなんとやらっていうアレか

いやこの世界ではじめましてが跡部様で良かったわ!もし白石とかに出会ってたら今頃どうなってたか


「所で、名前聞いてなかったな」
「あ、えーと、みょうじなまえ、です」
「歳は」
「17、です」
「一つ下か」


成程跡部様は今高校三年えぇー!?待って!?高校三年生!?18歳って事!?

え、え?でもここはテニプリの世界、なんだよね?どういう事?やっぱり年齢詐称してたのかな?


「まずは住む場所か、確か神奈川に使ってない別荘が一つあったな」
「……神奈川」


神奈川って言ったらあれじゃん、立海

私この世界に来たのは良いけどやっぱり学校とか行かなきゃいけないのかな、でもそうなると住民票やらなんやらって、いやそれより


「あの、跡部様、今高校三年生、ですか?」
「そうだが、と言うかその跡部様ってのやめろ」


嘘でしょここテニプリの世界のはずだよね、なのにこの人今、あ、あぁ、なるほどそれだ、違和感の正体

この目の前に居る泣きボクロが眩しいやたら顔の綺麗なお方はやっぱり跡部様で、だけど私の知ってる跡部様じゃなくて

待てよ、だとしたらもしこれから他のキャラに出会うとしたらその人たちも高校生、なんだよね


「ね、ねぇ跡部様」
「おい、あー、みょうじって言ったか、その跡部様ってのやめろって言ったろ、次言ったらその口縫い付けてやるぜ」
「……えと、跡部、さん」


なんなのこの人ほんとイケメン、まぁ私跡部様推しじゃないんですけど


「跡部さん、私、これからどうしたら良いんですか」
「とりあえずこの資料が片付いたら一旦家行くか」
「え、だから私家無いって」
「アーン?俺ん家に決まってんだろ」
「あぁ、成程、いや成程じゃない!」


まさかこの人の口から「俺ん家」なんて言葉誰が聞けると思ったか!


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