神様の手違いで異世界転生する羽目になる系夢小説ってあるじゃないですか

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「えーと、はじめまして」


今日から私も立海の生徒です


「みょうじさん趣味何?」
「音楽何聞くの?」
「みょうじさん髪綺麗!」


やべぇ私ここに来てモテ期到来か?

この世界に来てから私が着ていた制服はどうやら立海の制服だったようで、跡部財閥の何とやらで無事裏口入学で今日から立海の生徒として学校生活を送る事になった訳で

しかし前から思ってたけどやっぱり立海もそれなりにお金持ち学校だよね、床ピカピカだし教室にエアコン付いてるし机も椅子も私が使ってたのとは最早素材が違うし、早弁してる奴とか居ないし

そして私はモテ期を満喫している場合じやないぞ、想像はしてたけど立海の皆さん頭が大変よろしいそうで


「ねぇ」
「あっ、は、はい!」
「君だよね、転校生」
「…………はい、そう、です」
「お昼まだだよね、食堂案内するから一緒にどうかな」


断れる訳ねぇだろそんなお誘い、だってそんな、目の前に、大好きなあの、ずっと画面の向こうの遠い存在だったあの人が目の前に居るなんて、しかもお昼ご飯一緒にだなんて

机を睨みながら考え込んでいたから突然頭の上から掛けられた声に顔を上げれば、間違いようもない、目の前に居たのは幸村精市で、私に向けられた目が瞬きをするのを見てあぁ私本当にこの世界に居るのだと



***

「跡部から色々聞いたよ、君の事」
「色々って何ですかどこまで聞いたんですか」


食堂の奥には衝立で仕切られたVIP席のようなスペースがあり、そこで今私と幸村くんはランチを食している

待ってこれ本当に現実?夢小説じゃない?

あの後跡部さんの家に行きそれはそれはご丁寧におもてなしして頂いて、この世界で生きていくために必要な物を一通り揃えてもらった

立海の生徒として何かあればテニス部の人間に頼れと言われたからきっとみんなに何かしら連絡してくれていたんだろう、ありがたい


「まさか異世界から転生してくるなんて、そんな事現実に起こるんだね」
「いや、私もまさか異世界転生してこの世界にトリップするだなんて思いませんでしたよ」
「ふふ、跡部にも言われたと思うけど、何かあったら俺たちに言ってね、きっとみょうじさんの力になれるはずだから」


はぁー何ですかこれご褒美!?ご褒美かな!?

あの大好きだった幸村精市が目の前で、しかも私のために微笑んでくださっているなんて!私死ぬのかな!?いや死んでたわ!生きる!


「所で一つ質問」
「えっ、あっ、はい!何でしょう!」
「その眼帯の下、見せて貰えるかな」



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