神様の手違いで異世界転生する羽目になる系夢小説ってあるじゃないですか

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「えと、これは、その」
「見せられない物でも、あるのかな?」


あのチャラ目の神様から私をこの世界に転生させる代わりに一つだけ条件を付けられていた


『今回俺のせいではあるけど別の世界に行きたいって願ったのはなまえちゃんだから、一つ言うこと聞いてね』


神様は私の左目を寄越せと、そう言った

だけど失くした左目の代わりに別の“眼”を入れてくれた


「見せられない訳ではないんですけど、その」
「うん、何?」
「は、恥ずかしいです!」
「……うん、成程、じゃあちょっと失礼するよ」


何なのこの人笑顔を絶やさない辺り本当に怖いんですけど!でもそこが好き!

素敵な笑顔のまま綺麗な指で私の眼帯を奪った幸村くん、いや幸村先輩は少しだけ驚いたような、不思議そうな顔をした


「へぇ、それ、本物?」
「まぁ、はい」
「……綺麗だね、好きだよ、その色」


今私の左眼の真ん中にはマリンブルーの宝石のようなものが埋め込まれている

これは神様が私を監視するための目印と、もう一つ役割が有る、らしいけど詳しい事は教えてもらえなかった、いや教えろよ眼帯付けたJKとかただの中二病じゃねぇかよ!

先生からもクラスメイトからも特に眼帯については触れてこなかったけど、これも神様の仕業なんだろうか

そして幸村先輩の好き頂きましたありがとう神様


「ありがとう、それじゃあ本題」
「え、これ聞くために呼んだんじゃなかったんですか」
「うん、まぁそれもあるけど、今日は勧誘が目的」
「……勧誘?」


勧誘って何、この人神の子だから信者になれとでも言うのかな?まさか本当に神の子だったの?人間ではない?

頭の上にハテナを浮かべながら幸村先輩を見ていると鞄から一枚の書類を取り出しテーブルに置いた


「テニス部のマネージャー、やってくれるかな」


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