神様の手違いで異世界転生する羽目になる系夢小説ってあるじゃないですか
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結局仁王先輩から名前を聞くことは出来ず、幸村先輩に出会ったらまたマネージャーの件で何か言われそうだったから放課後そそくさと学校を出た
この世界で暮らすために最低限必要な物は跡部さんから買ってもらったけどやっぱり日用品とか消耗品はその都度買わなきゃいけない、ので、そこでだ、跡部さんから、預かった、カードを
「……これ上限いくらなんだろ」
ピカピカのカードでお買い上げされたトイレットペーパーとミネラルウォーターを両手にぶら下げてぽつりと独り言が漏れた
水重すぎんだろクソ、でもコイツが私の身体の一部になるんだもんな、我慢しろ頑張れ
なんてとぼとぼ歩いていると突然右手から重さが消えた
「えっ!?何、えっ」
「随分買い込んでんな」
「おわっ、跡部さん!」
いい香りと主に颯爽とミネラルウォーターを奪い取ったのは私の救世主様、相変わらず泣きボクロが眩しいです
「テニス部の奴らとは話せたか?」
「幸村先輩とは、まぁ」
「浮かねぇ顔してんな、早速勧誘でもされたか」
「仰る通りで」
なになに、こっちの世界では転校生をマネージャーに勧誘するのは恒例行事なの?跡部様もその口なのかな?
と言うかこの人なんでこんなナイスタイミングで現れたんだろ、まさか見張られてたのか…!?
「みょうじこの後時間あるか」
「はい、そもそも私の命の水を跡部さんが持ってる限り時間ある事になっちゃうんで」
「それもそうだな」
なんだか軽々持ってるけど2リットルのペットボトルが四本入ってるんだよなその袋、偶然じゃなかったんだとしても有難い、けど、跡部さんこういう時って車で現れるもんじゃないのかな
とか思ったけど、こんな細い道跡部財閥の車ならきっと大きいはずだからそもそも通れないか、え、じゃあ跡部さんわざわざ歩いて迎えに来てくれたの?え?やだそんな事されたら惚れちゃうだろ、まぁ私跡部様推しじゃないんですけど
「ちなみにこれからどちらへ」
「俺ん家」
「俺ん家、跡部様邸!?」
「……?」
夢にまで見た跡部様邸に行くの!?どうしようそんなの分かってたらちゃんと化粧くらいしたのに私すっぴんじゃないのよ!
「な、なんで、跡部様のお宅へ…?」
「まぁ話は後だ、とりあえずこの荷物起きにお前ん家行くぞ」
「えっ、あ、やっぱりお車だったんですね」
「歩いて行きたかったか?」
「滅相も御座いません」
いつまでも跡部様にミネラルウォーター持たせてられねぇだろ!いやただリムジン乗りたかっただけなんだけどさ!!
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