散歩ついでに世界の果てまで

□夜
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「んっ、ちょっと、精市くんダメ」
「じゃあ何でそんな格好してるの」
「何でって、暑いっ、から、んんっ」


そんな短いルームウェアで、お風呂上がりのちょっと赤くなった肌を、脚を見て、俺が黙っていられると思うのか


「精市くん、ダメだって、明日早いんでしょ」
「大丈夫、ちゃんと起きるから」
「そういう事じゃ、あっ、んっ」


ソファーにゆっくりと押し倒して、まだ少しだけ湿度のある脚に指を滑らせる

相変わらず白くて綺麗だ

髪、おでこ、頬と順番にキスを降らせば名前さんと目が合った

あ、睨んでる、まずい


「んっ、もー!ダメだってば!」
「うぐっ、名前さん!」
「痛てて….、精市くん、この間もそう言ってバイト遅刻ギリギリだったじゃない!」
「だからって頭突きする事ないだろ!?」
「そうでもしなきゃ止めないじゃない!」


普段は温厚な人だけど、名前さんは時々予想もしない事をする

今日は頭突き、前回は腕を噛まれたっけ、まぁそもそもこうして無理矢理事に及ぼうとする俺が悪いのだけど


「じゃあ聞くけど、名前さん俺とセックスするの、嫌?」
「……嫌、じゃないけど」
「けど、何」
「その、精市くん、手加減してくれないから、次の日辛いんだもん」
「…………そ、そっか、えと、ごめん」


言われてみれば確かに手加減出来ていない気がする

けど言い訳をさせて貰うと、名前さんが可愛過ぎるのが悪い、あんなに可愛くおねだりされたら理性なんてあっという間に吹っ飛んでしまうという話だ


「じゃあ今日は優しくする、ね?」
「そういう問題じゃ」
「名前さんが欲しい」
「……じゃあベッドまで連れてって」
「畏まりました、お姫様」


結局最後はこうなるのはいつもの事で、あぁ、なんて可愛いんだろう、精一杯愛してやらないといけないな



(精市くーん!起きろー!)
(お、起きてる、名前さんシャツ取って!)
(だから言ったじゃない!もー!)
(お説教は帰ったら聞くから、名前さんとりあえずパンツ履いて!)

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