魔法界の猫
□4話、魔法薬学
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金曜日…ホグワーツに来てから最初の一週間が終わる
新入生はそろそろ大広間への行き方くらいは覚えた頃だろう
行動するメンバーも大体決まってくる
名前はいつも通り、ドラコと一緒に朝食を食べに来ていた
トーストにジャムをぬっているとノットが名前の前に、次に来たパーキンソンはドラコの隣に座る
これもお馴染みになってきたが、ドラコは原作ではゴイルとクラッブといつも一緒にいた筈だが…私のせいか。
教室までの道を全て覚えたらお返ししよう。巻き込まれるのは御免だ
それともドラコでなくノットやパーキンソンと行動しようか?
ノットは比較的一匹狼で単独か少数での行動だし、頭も良い
パーキンソンも五月蝿いところはあるが、まあ名前に突っ掛かってくるなんて馬鹿な真似はしない
二人とも正統な純血であり純血主義者だが、支障はないだろう
思い立ったが吉日
ドラコと一緒に魔法薬学の教室へと来たが、ゴイル達と最前線教卓の前を陣取りに行ったので少し離れて座る事にした
スリザリン生は我先にと前の方の席へと進んでいた
疎らに座っているグリフィンドールとは大違いだ
寮監でもあるスネイプに気に入られようとしてるのだろうか
実力が伴わなければ一緒だろうに…
中程の席に座ろうとすれば、隣から少し弾んだ声がした
「あ!」
「げ」
『…あら』
通路を挟んではいるが、ハリーの隣に来たらしい
ロンはあからさまに嫌そうな顔をしているが
「あ、」
「名前、前に座らないのかい?」
ハリーが何か言いかけたが、ドラコが席に座ったまま名前に声をかけた為、途切れてしまう
チラリと入口の方を見れば、丁度パーキンソンが来たところだった
『折角だけど遠慮するわ。クラッブ達と座って頂戴?私はパーキンソンと座るから』
名前がパーキンソンを見ながら言えば、彼女は眼を大きく見開いて立ち尽くしていた
手招きをすれば、ハッとして駆け足で近寄ってくる
…ちょっと犬っぽい
「い、いいの?」
『勿論。それとも嫌だったかしら?』
「そ、そんな事ないわ!!」
パーキンソンは頬を紅潮させ、教科書を抱き締める
『良かった。私は端でも良いかしら?』
「ええ、勿論よ!」
スリザリン生は羨ましそうにパーキンソンを見ていた
因みにマルフォイは面白くなさそうに睨んでいるが、パーキンソンはその事に気がつく余裕は無いらしい