魔法界の猫

□7話、クリスマス、鏡
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11月に入った

山は灰色に凍り、湖は冷たい鋼のように張りつめている
校庭には毎朝霜が降り、息は白く眼に見えるようになった

クィディッチ・シーズンも到来し、次の土曜日には寮対抗試合が行われる

スリザリン対グリフィンドール

各寮生は勿論、今回はハリー・ポッターが1年生初の試合参加となる為、ほぼ全校生徒が観戦する事は間違いないだろう


土曜日の大広間には、クィディッチの好試合を期待するウキウキとしたざわめきで満たされていた

寝過ごしているのか勉強しているのか定かではないが、休日は朝食を食べに来る事が少ない名前ですら、大広間にいて料理を皿に取っている


『今日は一段と騒がしいわね』

「クィディッチの試合があるからね!
…名前も行くんだろう?」

『え?行かないわよ』


まさかの一言に、ドラコだけではなくパーキンソンやセオドール、周りから痛いほどの視線をあびる名前


「き、君、その為に朝食を食べに来たんじゃないのか?」

「そうよ、スリザリンが試合に出るのに」

『予定があるの。気にせず観戦してきて』

「クィディッチは興味無いのか?」

『ええ、特に』


呆気にとられたドラコ達を残して大広間を後にする名前は、そのまま寮へと戻った
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