短い呪文

□レポート
2ページ/3ページ



「どうしたんだい、シリウス」


嫌な予感がしたが、リリーがいたので無視をするわけにもいかず…
取り敢えずシリウスに話しかける


「どうしたもこうしたも」
『シリウスが私のレポートを台無しにしたのよ!』


名前はジェームズに詰め寄りインクだらけになったレポートを目の前に広げる
たっぷり染みたインクの臭いにジェームズは顔をしかめた


「名前、臭い」

『臭い?!それじゃ私が臭いみたいじゃない!!』
「近い!近い近い近い!!」


バッとレポートを下ろすと、鼻と鼻がくっつきそうだった


『うっさいわね!そんな事どうでも良いのよ!!』
「どうでも良くないし!!分かった分かったごめん僕が悪かったってば!!」


胸ぐらを掴みだした名前をなだめ、
周り(主にリリー)の視線を気にしながらジェームズは距離をとろうとする


「ちょっとポッター!名前から離れなさい!」
「おいジェームズ、近いんだよ!」

「ジェームズ、やめなよ。いくら君でも…」

「そ、そうだよ、名前も一応女の子…ひぃっ!」


すかさずリリーとシリウスがジェームズに突っかかり、
離れたところではリーマスとピーターが非難する(ピーターにいたっては名前に睨まれて縮こまっていたが)


「君達は僕が詰め寄ってるように見えるのかい?!」


若干上ずった声でジェームズが叫ぶが、次の瞬間ハッと真剣な顔になり、その次にはにやけた顔をした


「リリー…もしかしてヤキモチかい?!」


ぱぁぁっとした表情が思いの外気持ち悪かったようで、名前は胸ぐらを掴んでいた手を離して後退りする


「はあ?
何でそうなるのかしら!!」


もういいわ!!と、名前の手を引き荷物を持って、リリーはグリフィンドールの寮を出た


「行きましょう、名前!」

『えっ、リリー?どこにいくの?!』

「どこでもよ!」

『ひょえええ』
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ