乃木坂 短編

□勘違い
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まいやんと付き合って、もうすぐ1ヶ月がたつ。


まいやんは思ったことをすぐ言うタイプだから、最初は一つ一つの言葉に反応しちゃって大変だった。


それでも、愛されてると思っとったから
良かったけど、

最近は減ってきたと思う。


まだ1ヶ月だから、倦怠期っていう訳もないんだろうけど・・・


なんでやろ?って考えながら歩いていたらいつの間にか楽屋の前に来ていた。


今日は乃木坂工事中の収録だから
みんないる。


もちろん、まいやんも


早く会いたいと思う気持ちを抑えて
楽屋のドアに手をかけた。


「・・おはよー」

「なぁちゃん、おはよー!」


まいやんもおはよって言ってくれたけど
私の元に来て、抱きしめてくれない。


前はすぐに来て抱きしめてくれたのに

・・・まぁ、それがずっとってのはしんどいけど
あるのと無いのでは、安心感が違う。


なな、何かしちゃったかなぁ?


まいやんが来てくれない代わりに
なながまいやんの座ってるソファーの横に座る。


「まいやん、今日の収録って演技力やん?
なな自信ない・・・」

「んー?なぁちゃんは大丈夫だよ!
私が保証するよ!」


今日の収録の話をしたり
この前のかずみんが面白かったねぇー?
なんて、話していると


「まいやん、ちょっといい?」

「ん?なに、美彩?」

まいやんがみさみさに呼ばれた。


楽屋を出るとき、まいやんがこっちを見た気がする。


・・・気のせい、やんな?




遅いなぁ、
まいやんとみさみさはまだ戻っていなかった。
さすがに収録も始まるので、ななが
呼びに行くことにした。



まいやんどこおるんやろ?







ん?


ある楽屋の横を通った時、声が聞こえた。

少し、聞き耳を立てると

「、、こと、、、、すき?」


「わた、、ことが、すき、だよ?」





え?

みさみさと、、まいやん・・・?


好きってなん?


まいやん、みさみさのことが好きなん?
じゃあ何でななと付き合っとるん?


私は、何が何だか分からなくなり
まいやん達を呼ばないまま、楽屋に戻った。



その後直ぐに戻ってきて、
まいやんが隣に座ってきた。

横に好きな人がおるのにずっと上の空だった。

返事はしっかり出来てたやろか?





そんな生活が1週間続いた。


そして今日も乃木坂工事中の収録なのでみんないる。

誰に話しかけられても、心ここに在らずって感じで、
さすがに、まいやんはもちろん
メンバーも何か感ずいたみたいで
心配してくれた。


なんか、申し訳ないなぁ




「七瀬?ちょっと外、行こっか」


そんな状態を危惧してか、ななみんが
声をかけてきた。


ななもこの楽屋に居ずらかったので
ななみんについて行った





「・・・っで、なにがあったの?」


直球やな、ななみんらしいけど






「あんな?まいやんがな?


・・・みさみさに好きっていっとってん、」


「・・・え?そうなの?
まいやん、結構七瀬にベタ惚れだと思ってたんだけど」


「でも確かに言っとってん!

・・・だから、もう別れた方がいいんとちゃうかな?」


だって好き同士なら、なな邪魔やんな?



「・・・そんな事しなくいいからね?

私が、まいやん達に聞いてみるから」


「いいよっそんなことせんでいい!
だってそんなの、辛くなるだけじゃん・・・」


「七瀬?真実を知る権利は、誰にでもあるんだよ?」


ななだって知りたいけど、
好きじゃないって言われたら
どうすればいいん?


ななみんに「ここで、まっててね?」って言われたから、おとなしくなってると、ふいに楽屋のドアが開いた。


ななみんが戻ってきたと思ったら

「七瀬・・・・・・?」

そこに居たのはまいやんだった。



ーーーーーーーーーーーーーーーー




この前、収録前に七瀬と話していたのに
美彩に呼ばれてしまった。


楽屋を出る時、七瀬を見たけど
気づいたかな?


「美彩?話って何?」


「・・・ねぇ、まいやん?
今、なぁちゃんと付き合ってるんだよね?」

「え?うん、付き合ってるよ」


ちゃんと報告したじゃん!
美彩は何が聞きたいのだろう?


「最近、なぁちゃんに対して態度おかしくない?」

「あっ、いや、それはね・・・」


やっぱり、美彩にはバレてたか。



最近七瀬に対して、好きが大きくなり過ぎて
嫌われたくないから、
過度のスキンシップを控えてるのだ。


その事を美彩を言うと、


「ばっかじゃないの!?
そんな事でなぁちゃんが嫌うわけないじゃん」

「だってさぁー!抱きついたら、
ちょっと嫌そうな顔するんだよー?
そりゃ控えるよーー」


「わかったわかった、わかったから

・・・じゃあちゃんと、なぁちゃんのこと、すき?」


「うんっ!私、なぁちゃんのこと好きだよ!
ってか、大好き!」


「そっか、じゃあちゃんとなぁちゃんに
あからさまな態度をしないこと、いい?」

「わかったから、もう楽屋もどろ?」

「そうだね、そろそろ収録始まるし」



楽屋に戻って、また七瀬と話していたら
違和感を感じた、

何か上の空?大丈夫かな?心配だな・・・




収録はいつも通りだったから
さっきのは気のせいって思ったんだけど
七瀬はここ1週間ずっと上の空だった。


やっぱり、七瀬が心配で
声をかけようとしたら
先にななみんが七瀬を連れ出していた。

・・・ななみんだったら、安心かな




ガチャ

七瀬早く帰ってこないかな?って考えていたら
ななみんだけ帰ってきた、


ななみんは迷うことなく私のとこに来た。

・・・え?ちょっとまって、勢いがすごい


「まいやん、ちょっときて」

ななみんは強引に私の腕を引っ張って楽屋を出る

「ちょ、ちょっとななみん!?」

「まいやんうるさい、いいからついてきて」


え?なんでななみん怒ってるの?

私は何が何だか分からないまま
ななみんについていく。


「まいやん、ここに七瀬がいる

これ以上七瀬を傷つけるなら
いくらまいやんでも、許さないよ?」


「え?なにいってる「いいから、はいって」

そう言ってななみんは楽屋にもどっていった。



ここに、七瀬がいるの?


ドアを開けて確認してみる。


「七瀬・・・?」


「まい・・・やん?」


あ、いた。


「七瀬?なんで最近元気なかったの?
めっちゃ心配したんだよ?」

「なんでもない、まいやんには関係ない」


「そんな事言わないでよ
何でそんなに元気がないの?」



「元気がないんとちゃう!

早くみさみさの所でもいけばいいやん!」

「なんでそんな事言うの・・・?」


「だって、だってまいやんが


みさみさに・・・・好きっていっとったやん!」


「え?いってないよ!?

私が好きなのは七瀬だよ?」


「うそや!

だってこの前みさみさとほかの楽屋で
話しとったの、なな聞いてたんやで?」


あ、もしかしてこの前の・・・?

あれは美彩に言った言葉じゃない
早く誤解を解かないと!!


「七瀬きいて?

あれは美彩に言ったんじゃないよ?」


「ききたない!そんなこ、「七瀬!!」


七瀬が聞く耳を持ってくれなくて
大きい声を出してしまった。


七瀬がビクってしてて、申し訳ないけど
ちゃんと聞いてもらわないと


「・・・七瀬?ちゃんと聞いて?

凄く言いづらいんだけどね?



あれは七瀬に、好きっていってたんだよ?

私が七瀬を好きすぎて、スキンシップを我慢してたのを、美彩に怒られたの
・・・ちゃんと好きならいわないと、って。」


「そうやっ!
好きならなんでななを抱きしめてくないん?
なな、寂しかってん!」


「ちがうのっ、七瀬に引かれちゃう思って

・・・嫌われたくなかったの!!

ホントはっ!抱きつきたかったし、
ずっと、好きってって言いたいよ!」


「ほんとに・・・?ほんとにななのこと嫌いじゃない?」


「嫌いになるなんて、一生ありえないから!!」


そう言って七瀬を抱き締める。

優しく、私の想いが伝わるように

私の気持ちは、ちゃんと伝わっただろうか?


これからも不安にさせないように
ちゃんと言うから





「七瀬が世界で一番好きだよ!」

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