short2

□Are you sodmy?
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私の肩に縋るようにかけられた手が震えている。

それだけが命綱であるかのように、その躯にも脚にもまるで力が入らない。



手だけでは無い。

けして逸らすなと命令した視線も、縋りつくように、許しを請うように、私に訴えかけている。



だが。



「そんな表情(かお)をして見せても、私は何もしないぞ?」



耐えられるか?

この数日ずっと君を苛んできた。

ありとあらゆる方法で君を追い詰めてきた。

けれど、私自身を与えることだけはしなかった。

その胎内の入り口から最奥まで、舌も指も……鞭さえも使って、君が果てるまで苛んで。



焦らして焦らして、君が気が狂うほどに乱れても。

けして、君の望む愛の証だけは与えなかった。



「どうした? 龍姫。
あれほど欲しがっていたものをやると言っているんだ。
何故悦んで咥え込まない?」



息を飲む仕草の後に、瞳を濡らしていた涙が頬に伝い落ちる。

そのまま硬くした躯が沈み込もうとした。



愛する女をこうしていたぶることが途轍も無い愉悦をもたらすだなどと君を抱いて初めて知ったことだ。



君は羞恥に狂いながらも私を受け入れようとする。

私の言葉を。

私の行動を。

私の命令を。

私……を。

とうに受け入れる準備の出来たそれは熱を帯びて柔らかくその白い太股の内まで濡らしている。

なのにそこは君の意思に従わない。



「んっ…ぁ……くっ……」



苦悶が君を襲う。

硬い楔に穿たれる感覚にきっと君は躊躇っているのだろう。

その逡巡が余計に躯を硬くしてその苦悶を深めているというのに。

その躊躇いが、逡巡が、私に纏わり付いてくる。

熱に冒された肉壁がほんの少しの隙間さえ許さないというように私を包み込む。

包み込み、締め付け、それは容易に最奥まで犯すことを私に許さない。



私の肩にかかる手に力がこもった。



「爪を立てても構わない、が。
何をしようと、私からは何もしないからな」



自分から腰を下ろして。

脚を開いたまま跨がってみせろ、と。

自分から私を咥え込んでみせろ、と。

そう命令した時に言った通り、私は何もする気は無い。



命令通り私から外されることの無い視線。

その瞳に浮かぶ混乱した感情を見て、私は愉しむ。

けして肉欲に振り回されているわけではないこの女が、私の為に自ら淫らな娼婦になってみせる様が愛おしい。



それにしても、だ。



敏感な先端だけを柔らかく熱い肉に締め付けられ嫐られ続けては、流石に私も理性だけで平静を保つのは難しい。

もどかしさについ手を出したくなる。

だからといって、この私が「早く挿れてくれ」などと懇願するわけは無いが。

まさかとは思うが、自分が時折言わされることを、私に言わせようなどと企ててはいないだろうな。

まあ、今の君にそんな企みが出来るほどの余裕は無いだろうが。



さあ……どうしてくれよう。

時間はたっぷり有る。



君は永久に私のものなのだから。

龍姫……。






















□ あとがき □
ドSで鬼畜でヤンデレですが、な に か?(←開き直ってます)

BGM:NEW SODMY
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