SERVAMP

□バカップル
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「......リヒトが構ってくれないよぉー!!」






ピアノの音が小さく聞こえる中。


スマホをイジっているロウレスの隣で
リヒトの恋人である名無しは、地団太を踏んだ。



初めは適当に応えていたロウレスも
肩を強く揺さぶられて、めんどくさそうにスマホを机の上に置く。







ロウレス「...名無し、リヒたんはピアノの練習してるんスよ?

練習中のリヒたん、集中してて声にすら反応しないんスから...。」







「......分かってるよ......分かってるけど...。」





毎日この会話をしている気がして
ロウレスは、名無しを宥めるのがうまくなっているように思えて仕方がない。


涙目になっている名無しの頭を撫でていると






ロウレス「......お?

...ピアノの音...止まったっスね。」







聞こえていたリヒトのピアノの音が、止まってシンとする。

ピアノの練習が終わったのか。

ロウレスはパッと隣の名無しを見た。



音が止まった途端。
さっきまで「構ってくれない」と騒いでいた名無しまで静かになってしまった。



緊張したような顔で、目を潤ませている。







ロウレス「......リヒたん、練習終わったんじゃないっスか?」







ロウレスが優しく言うと、名無しはビクリと肩を揺らした。



チラリとリヒトの部屋を見た後、ロウレスに視線を向ける。






「......り、リヒトのところ行ってくる!」






ロウレス「...ん、行ってらっしゃい。」




勢いよく立ち上がった名無しに、ロウレスは明るい表情で手を振った。
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