SERVAMP
□心配性な彼女
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「......なんですぐに連絡してくれなかったの!?」
C3に着いた名無しは、真っすぐにリヒトとハイドの部屋に向かっていた。
椿とぶつかったらしく、その作戦に参加させてもらえなかった名無しは
手当てをしたとC3から連絡を受けて、慌てて来たのだ。
ハイドの下位吸血鬼であるにも関わらず
「危ないから」の一点張りで、待機させられていたことに不満を感じつつも
ハイドに連絡してくれなかったことを問い詰める。
黙々とメロンを食べているリヒトの横で
ハイドは、怒っている名無しの顔をチラリと見た。
ハイド「.........まあ...一言で言うとリヒトと“和解”できたんス。
...その後いろいろあったんスけど、退院もちゃんとしたし...。」
「......わ、和解!?
あのねぇ...怪我して帰ってきて、何が“和解”よ!!」
言い返されたハイドは、拗ねたように唇を尖らせた。
ハイド「......まあ、手当てなら、もうC3がしたし...。」
「......そういう問題じゃない!!!」
強く言うと、ハイドはお手上げ...と手をひらひらさせながら
奥にある用意された自室に入っていった。
かなり前からハイドの下位吸血鬼だった名無しは
今ではすっかり兄妹のような関係になっていた。
さっきのような言い合いも、日常的で珍しいものではない。
それもあってか、リヒトはハイドが席を立ったのをチラリと見て
また、メロンに向き直る。
「...リヒトも!!
........。.........無言でメロンを食べないの!」
ハイド「......それ、俺もさっき言ったっス。」
名無しが言ったすぐ後に、ハイドの部屋から声がかけられる。
声を聞いた名無しは、思わずため息をついた。