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□多災難?
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日差しが暖かく、気温も丁度いい日曜の午後。



リヒトは恋人の名無しと散歩をしていた。



普段は1人でだらだらと、歩きたいところを気ままに歩くのだが
今日は遊びに来た名無しが「ついて行く」と言ったので、大体のコースを決めた。








散歩しに出たのはいいが、少し歩くと丁度いい気温のせいか眠気がリヒトを襲う。


散歩じゃなくて、昼寝にするべきだったか。


ボーっとしながら足を動かすリヒトの隣を歩いていた名無しは
彼の少し前を見て、ハッとした。







「リヒト!足元、足元っ!!」



リヒト「..........!!!」







声をかけた時には、リヒトの足はすでに水溜りの中だった。



ブーツは水で濡れているのに、当の本人はきょとんとしたまま
水溜りのど真ん中で、足元をじっと見ている。


名無しはリヒトの腕を掴んで、水溜りから引っ張り出した。






「...ぁーあ......私ちゃんと声かけたのに...。」



リヒト「......なんで、水溜りが...。」






「珍しいねー...リヒトがそんなドジを...。」



リヒト「..........ドジじゃねぇ。」



「そういうのはドジって言っていいんだよ......って...。

......リヒト??...なんで、急に止まるの...?」






隣を歩いていたリヒトが急に立ち止まる。


名無しは不思議に思って、振り返った。




また自分の足元を見ているリヒトは
顔を上げて、眉間にしわを寄せながら言った。










リヒト「................ガム、踏んだ。」










「......ぇ..........うそぉ...。」
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