ハイキュー
□身長差
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苗字名無しは、緊張した面持ちを隠せないでいた。
ここは屋上。
今は、1番長い昼休み。
そして目の前には、片想いの相手である角名倫太郎が立っている。
だが、ここに呼ばれたのは名無しの方だった。
昼休みに屋上。
もしかしたら...本当に、もしかしたら。
ドキドキと鼓動が速い。
角名が口を開くのを見て、名無しはギュッと目を瞑った。
(......もしかしたら...告白......!!)
角名「..........苗字さん、身長何センチ?」
「...............ほぇ?」
出てきた言葉が、思っていたのと違う。
名無しはポカンと口を開けたまま、固まってしまったが一瞬で我に返る。
「.......身長.......145センチです、が。」
角名「......へぇ......小さいね。」
.........一体何の話をしているのか。
名無しは、期待した自分が恥ずかしくなる。
「......そ、そう言う角名くんは、大きいね。」
角名「......185センチ。」
「...わ、わぁー..........40センチ差...。」
(......屋上で何してるんだろ...。)
名無しは軽く泣きたくなってきた。
好きな人に屋上に呼ばれたと思ったら、いきなり身長を聞かれた。
当たり前だが、こんな経験は初めてだった。