ハイキュー

□君の隣
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私の隣の席は、バレー部の影山くん。


バレー部は毎日練習頑張ってて、走ってるところとかよく見る。

その中に影山くんもいて。


汗かいて必死に走ってる姿は、すごくかっこよかった。


そんな影山くんは。





先生「かーげーやーまー?」


影山「..............ぅす...。」



男子「先生、そいつもう寝てますって。」

男子「頑張ろうとしてたんだろうけどなー。」





数学の時間に、睡魔と戦っています。


練習が大変だから?
授業の内容が分からないから?

とにかく彼は、よく眠ってしまう。


あの必死に練習してる姿を見て、今の影山くんを見て。

私はそのギャップにしてやられた。



つまり、私は今絶賛片思い中。





先生「すまんな、苗字。
影山のノートを取ってやってくれ。」



「あ、分かりました。」





ため息をつきながら言う先生に頷いてみせる。

いつのまにか。

本当に、いつのまにか私は影山くんが寝てしまった時にノートを書いてあげる役になっていた。

すごく、嬉しいんだけど。





男子「先生甘いって!寝てんじゃん!」



先生「少なくともお前らよりは授業真面目に受けとるぞ!」



男子「いや、白目の奴に負けてねえよ。」





まだ夢の中に入りきっていないのか、こくりこくりと揺れる影山くん。

かなりの負けず嫌いって聞いたけど、睡魔にもそうなのかな...?




そっと開かれている彼のノートを手に取る。



(......ぁ...ふにゃふにゃ文字......。)




元から字は綺麗に描けないって言ってたけど、途中からさらに解読不可能なほどふにゃふにゃに。


うーん...これはなんだろう。
........ぁ...もしかして、“ √ ”かな。

ってことは、あそこからノート取れてないから...。






「........影山くん...頑張ってるもんね。」




隣で眠る彼に、そっと呟いてみる。

もちろん、起きるわけがないんだけれど。
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