東京喰種 

“特別”は誰
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......アヤトにとっての“特別”って、誰?






アヤト「...おい、名無し。......ヒナミ、見なかったか。」







「........さっき、部屋戻ったの見た。」



アヤト「分かった。」





そう言って部屋を出るアヤトの、遠くなっていく足音に耳を澄ませた。






「..........ヒナちゃんばっかり。」






アヤトが帰って来た時。


『俺の部屋で待ってろ』って。


...そう言われた、気がしたの......。



......違ってたのかなぁ...。

...でも、違ってたなら、言うはず...。



久しぶりに帰ってきたから、アヤト見た時すごく嬉しかった。

最近ね、会えなくてイライラして
ニコに顔が怖いって毎日言われてたんだよ。


帰ってくるの、ちゃんと待ってたのに。







「......よく...分からない。

.............分かんなくなっちゃった。....アヤト。」







...私たち、“恋人”で合ってる...?


......それすら、不安になるんだよ...?


アヤトの“特別”、私だけだって思ってたのになぁ。






「......ずっと...。

ずっと、私がアヤトの“特別”ならよかったのに。」






...最近のアヤトはヒナちゃんのことばかりだから。


でもね、私も、ヒナちゃんのこと...嫌いになれないの。



だから。



2人の距離が、自然に離れてほしい。








「..........なんて。......ただの、わがまま。」
















最低だ、私。
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