犬夜叉

□犬夜叉
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犬夜叉「俺はお前を救えなかった!!」
桔梗「お前は来てくれた。それでいい。」桔梗は光となり消えてしまった。
かごめ「犬夜叉。」
犬夜叉「桔梗はもう悲しむなと、ずっと守っていると」

りん「邪見さま、殺生丸さま何してるの?」
邪見「知るか。ここ数日、何かを探しておられる様子だが」
りん「そんなに大切な事なのかな?」
邪見「そうに決まっておる!」
優羽花「・・・・・・。」
琥珀(桔梗さま・・・。昨夜見た光、あれはやっぱり桔梗さまのものだったんだ。)
りん「ごめんね。琥珀。巫女さまの所へ連れて行ってあげられなくて・・・」
琥珀「俺がもっと強ければ・・・」
優羽花「・・・・・・。殺生丸、誰を待っているの?」
殺生丸「・・・」
優羽花「あれ・・・・・・は。まさか!!」
りん「優羽花さま、知ってるの?」
優羽花「うん。ちょっとした知り合い、かな。」
?「殺生丸、ソナタだったか。」
邪見「こりゃ!貴様誰じゃい!!殺生丸さまを呼び捨てにしおってからに!」
優羽花「邪見、落ち着いて。あれは御母堂、殺生丸のお母さんよ。」
御母堂「この親友である私をあれ呼ばわりするとは・・・。私は悲しいぞ。優羽花よ。」
優羽花「そんな冗談、今どうでもいいわよ。それより、貴女を殺生丸が待ってたって事は闘牙の形見である天生牙の話があるみたいよ。」
御母堂「闘牙王の事は昔のまま闘牙と呼ぶのに何故私を昔のまま呼んではくれぬのだ?」
優羽花「今はそんなこと話してないわ。・・・・・・もう、分かったわよ。殺姫。これで良いの?」(御母堂の名前は適当です。)
御母堂はほほ笑み、本題へとようやく入れた。

犬夜叉一行、犬夜叉は桔梗を守れなかった事と失ってしまったことで苦しんでいた。鋼牙とはそこで別れ、犬夜叉は殺生丸と優羽花、そしてもう一匹の妖怪の匂いを嗅ぎとる。

御母堂「殺生丸、そなた人間と半妖が嫌いではなかったのか?それが人間の子供を二匹も連れて・・・そして、我が親友とは言えど半妖の女神まで連れているとは・・・。餌にでもするつもりか?」
殺生丸「天生牙の冥道を広げる方法、父上から聞いているはずだ。」
御母堂「さあ?私はこの冥道石を預かっただけだから。」
殺生丸「冥道石?」
御母堂「殺生丸が尋ねて来たらを使えと、そうそう。こんな事も言ってたっけ、冥道石を使えば殺生丸は危ない目に合うけれど・・・」
優羽花「恐れたり悲しんだりしてはいけない。でしょう。それはそうと、殺姫、貴女心配してなさそうだね。」
御母堂「どうする?殺生丸。母は不安でならぬ。」
優羽花「・・・・・・」
殺生丸「心にもないことを・・・」
御母堂「ならば楽しませてもらおうか。」殺生丸の冥道は円には程遠く、その上、琥珀やりん、優羽花が冥界の犬に連れていかれてしまった。その為、追いかけようとするが
御母堂「まて、殺生丸。冥道に踏み込むつもりか。それも、人間とこの27日だけはただの半妖となってしまう優羽花を救うために。随分と優しくなったものだな。」
殺生丸「犬を斬りに行くだけだ。」
御母堂「冥道が閉じたら最期。生きて戻っては来られない。あぁ、だから行くなと言ったのに。」
邪見(いや、言ってないだろ。そう言う大切なことは。)

殺生丸(道。冥界への一本道。)犬の腹の中でりんや優羽花にあの世の使いが来ていることが分かった殺生丸は癒しの天生牙で切り捨てた。
御母堂「小妖怪。」
邪見「は?私、邪見と申しますけど。」
御母堂「あの人間の小娘と我が親友は殺生丸の何だ?」
邪見「何と言われましても・・・。ただ、長年お仕えしているこの邪見よりもりんや優羽花の方がずっーと、優遇されていると言うか。」
御母堂「小娘はともかく、優羽花は死ぬぞ。」

りんと琥珀は優羽花の結界と琥珀の場合は四魂の玉の欠片のおかげで動けていたが優羽花は自分に結界を掛けていないので気を失ったままだった。そんな優羽花を水龍を呼び出し、その上に横たわらせていた。りんや琥珀もその上に乗っていた。
殺生丸(この先に冥道残月破を育てる何かがあるということか。)冥道に一歩進む事に半妖であるが生まれた頃より身体が弱い優羽花は簡単に息を引き取ってしまった。
りん「殺生丸さま!大変なの!!優羽花さまが!優羽花さまが!!息をしてないの!!!」
殺生丸「!?」冥界の闇は殺生丸のすぐ前に。
殺生丸「優羽花が死んだ?」
琥珀「息をしてないし段々、体が冷たくなって・・・」りんは泣きじゃくっている。優羽花を下ろすが冥界の使いが見えない上、冥界の主に連れていかれてしまった。優羽花を取り戻すため殺生丸は優羽花の匂いを頼りに冥界の奥へと進む。御母堂が愛しい息子の為に外への道を照らす。
御母堂「出ておいで。殺生丸。そのまま真っ直ぐ行けば冥界を出られる。だが、この道は直ぐに閉ざされる。そうなればそなたは二度とこの世に戻れぬぞ。」
殺生丸「琥珀、りん。お前達はこの道を行け。」

邪見「あの、殺生丸さまは?」
御母堂「知らぬ。あんな奴。帰ってこなければ良い。母の親切を無視しおって、そんなに優羽花が大事か。」

冥界の主を斬っても優羽花は蘇らない。
殺生丸(救えんのか。)刀を手放す。
琥珀りん『殺生丸さま・・・。』
殺生丸(救えんのか。天生牙。こんなものの為にお前を死なせてしまった。優羽花の命と引き換えに得るものなど、何も無い!!)天生牙が光、屍人達が救われようと手を伸ばす。
殺生丸(貴様らも救われたいのか・・・。)
御母堂「冥界の屍人達が浄化されて行く。」
殺生丸「冥道残月破!」冥道は限りなく円に近づいておりその中から殺生丸達は出てきた。
御母堂「どうした?殺生丸。浮かない顔だな。そなたの望み通り天生牙は成長し冥道は広がった。少しは喜んだらどうだ?」
殺生丸「優羽花がこうなることを知っていたのか?」
御母堂「そなたの父上が既に天生牙で優羽花を蘇らせていた。天生牙で死人を呼び戻せるのは一度だけだ。」
殺生丸「!?」
御母堂「当然だろう。本来、命とは限りあるもの。そなたの都合で何度も救えるほど軽々しいものではない。殺生丸、そなたは神にでもなったつもりだったのか?天生牙があれば死などおそるるに足らず。そなたは優羽花や父上のように知らねばならなかった愛しき命を救おうとする心と同時にそれを失う哀しみと恐れを。」
殺生丸(哀しみと恐れ・・・・・)
御母堂「父上・・・。いや、天生牙の元の持ち主、優羽花はこうも言っていた。天生牙は癒しの刀、たとえ武器として振るう時も命の重さを知り、慈悲の心を持って敵を葬らねばならぬと。それが100の命を救い、敵を冥道に送る天生牙を持つ者の資格だと。」邪見が泣いているのに気付き、理由を問う。
御母堂「ほう。悲しいか?殺生丸。」
殺生丸「・・・・・・」
御母堂「二度目は、ないと思え。」冥道石を優羽花の首にかけ冥界に起き去られていた優羽花の命を呼び出した。
優羽花「・・・?」
殺生丸「!?」
りん「優羽花さま!!」
優羽花「ここは・・・?あれ?殺姫??そっか、天生牙は・・・無事に成長したのね。」頬に手を置かれ
優羽花「殺・・・生・・・丸?」
殺生丸「もう、大丈夫だ。」優羽花は返事の代わりに微笑んだ。邪見が殺生丸の代わりに礼を言い、御母堂は殺生丸は喜んでいるのかと聞いた。
御母堂「半妖の女神、一人にこの騒ぎ。変なところが父親に似てしまったな。」琥珀が殺生丸について行こうと決めた時、御母堂に呼び止められた。
御母堂「小僧。」
琥珀「?」
御母堂「一つ聞いておく。お前は冥界の中で優羽花の結界を無くして生きていた。妖怪ならいずしろ、生身の人間では結界を張られていた小娘以外は有り得ぬこと」
琥珀「俺は、四魂の欠片で命を繋いでおります。」
御母堂「そうか。ならば、覚えておけ。お前も優羽花と同じ天生牙で救えぬ命だ。」
琥珀「はい。覚えておきます。」
御母堂「だが、お前はきっと大丈夫であろう。優羽花が巫女としての力を失わない限りは。この世は救われる。優羽花よ。巫女に戻りはしないのか?陽愛は巫女として頑張る母であったお前が好きだったのだぞ?この私も、闘牙もな。」
優羽花「殺姫・・・・・・。考えておくわ。巫女に戻るのか。それとも、このまま、生きてゆくのか。」
御母堂「それでいい。お前が受けた心の傷は小娘が埋めてくれている。お前は陽愛と同じ年頃であるその小娘に癒され始めている。お前の可愛い娘にその小娘は驚く程に似通っている。その小娘もまた、お前の事を母の様に慕っている。だが、本当にそのままで良いのか?優羽花よ。確かにお前は大事な娘を守れず失った。たった一人を守れず救えずした自分が誰を救い誰を守れるのか、母親の資格などもない、そう考えるのもおかしくはない。だがな、お前は今回、その小娘も小僧もそして、私の息子、殺生丸さえも守った。お前はまだ、巫女として母としてやって行けるよ。」
優羽花「殺姫。・・・・・・ありがとう。また暇だったら会いに来るわ。・・・今度はりんと一緒に。」
りん「!?・・・お母さん。」
御母堂「楽しみにしておるぞ、母子共にここに来るのを。陽愛の時のように遅ければまた、迎えに行く。」
優羽花「いや、あれは・・・迎えと言うより誘拐だよ。人の娘だけ連れてって、びっくりしたわよ。あの時。」
御母堂「そうでもしなければお前は一向に来ないであろう?」
優羽花「そんなことされるって分かってたら行ってたわよ!」
御母堂「ならば、最初から言えば良いものの・・・」
優羽花「知らないから無視し続けてたの!!」
御母堂「ならば、今回も誘拐しに行こうか。」
優羽花「やめて。りんが可哀想。って、今誘拐って認めたわね。」
殺生丸「とっとと帰るぞ。優羽花。」
優羽花「あ、うん。今行く。取り敢えず大人しくしててね。じゃあ、またね。殺姫。」
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